クレジット
タイトル: 本当の怪物たち
訳者: tukano_ jellyfish
翻訳年: 2025
著作権者: DrClef
原題: The Real Monsters
作成年: 2009
初訳時参照リビジョン: 10
元記事リンク: https://scp-wiki.wikidot.com/the-real-monsters
少年だった頃、私は怪物たちを恐れていました。
彼らはいつも光の届かない暗い場所に潜んでいたんです。父が何度懐中電灯でクローゼットの暗い隅々を照らそうとも光が消えた途端に、怪物たちが戻ってくることを私は分かっていました。彼らは闇の中に潜み、囁いてきます。私は毛布に包まり彼らが去ることを願いました。朝が来ると、消えてくれたこともありましたが暗闇が再び訪れた瞬間に怪物も戻ってくると分かっていました。
いつだってそうでした。
大人になって、理解しました。本当の怪物たちは隅の暗がりやクローゼットに隠れてはいないのだと。本当の怪物は私の目の奥、心の闇の中に棲んでいる。そして懐中電灯だけでは追い払えず、毛布なんかじゃ隠れられない。彼らはいつもそこで、子供には理解できない恐ろしいことを囁いているんです。
嫌というほど聞かされたら、彼らを黙らせるために何だってしてしまう。
あなたが探しているものは廃墟となったマーフィー家の地下室で見つかる筈です。彼女はまだ生きています ─ 少なくとも、彼女を最後に訪ねたときに私が持っていたパーツは生きていましたから ─ でも、他の人たちはずっと前に死にました。彼らの歯はジップロックに入れて古いファイルキャビネットに保管しているので、もしかしたら歯形の記録から身元が分かるかもしれませんね。
それはそれとして、彼女は何日も食べていませんし、多量の血を失いました。けれど急げば助かるかもしれませんよ。彼女が生きたいと思えるなら、ですが。結局のところ、みんなは生きたいと思わなかったのです。
1つだけお願いがあります。帰るときに明かりを付けたままにしてくれませんか。この独房は暗くて、あなたがいなくなった後に怪物たちが出てくるのが怖いんです。



