第二の子
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失われし子らの二番目

羨望の篝火, SCP-017, 半影の放浪者, 第二の子

概観

失われし第二の子1、この影の生き物は、失われし子らの中で最も危険な存在のように思われている。神々でさえ、それが通ると不安に震える。それはSCP財団に捕らえられているが、彼らはそれを投獄するために彼ら自身が何を犠牲にしたかを知らない。手のメンバーの殆どは、これが最善であると感じている。2

第二の子は古文書によく登場し、一般的には謎、愛、永遠の飢え、及びその全ての象徴として扱われる。3大粛清の際、カルナスの勅令が発布された後に、失われし子らの伝承は焼かれて粉々になった。この出来事をきっかけに、それ以上の情報を書き留めてはいけないというタブーが生まれた。第二の子には特別なタブーがあるようだが、その理由は明らかではない。4そのため、第二の子に関する知識はほとんど失われてしまったが、いくつかの選りすぐりの書物がアーカイブのどこかに存在すると言われている。5

第二の子は、自分に影を落としているものを攻撃し、消費する。多くの古代の物語の中でその役割を果たしているにもかかわらず、最近の記録では、他の行動をとったり、何らかの方法でコミュニケーションをとろうとしたというものはない。

イラストレーション

scp017InCaptivity.jpg

復元された、第二の失われし子の現在の収容室内の画像。

知識

特徴: 第二の子の外見は、1歳から2歳の人間のような子供である。今となっては、その特徴を見ることはできないと言われているが、文学的な資料には多くの華やかな記述がある。当然だが、性別や民族などを明記したものはない。その存在は、ほとんどがそれを覆っている影の素材で構成されているかのようだ。6

性質: 第二の子は影のような存在で、起源不明の神的な素材で構成されているようだ。第二の子の構成については、多くの具体的でない、矛盾した説明が存在する(恐らく、その存在についての特定の知識を書き留めることを昔からタブーとしているためにそうなっているのだろう)。

第二の子に影を落とすと、影を落とした者に向かって空中を跳躍し、幕の中でその人を食べてしまう。第二の子の幕に飲み込まれた者がどうなるかは不明だが、飲み込まれると完全に消えてしまう。

歴史と関連組織: 第二の子は他の失われし子らと強く結びついている。しかし、多くの物語の語るところでは、失われし子ら全体が地球に散らばる以前から、第二の子は他の失われし子らと付き合わないようにしている。その理由は定かではない。第四の子を除いては、他の失われし子らと積極的に敵対してはいなかったようだ。

古い学者の多くは、第二の子をはじめとする全ての失われし子らは、本質的に塵の子ら7と対立する存在であり、神々の道を歩むとき8を除いて、両者は常に対立する存在でなければならないと考えている。この考え方は近年では廃れてきており、現在知られている失われし子らについては、より穏健な見解が示されている。9しかし、第二の子については、現代の見解と伝統的な見解とで殆ど変わらない。

第二の子は、30年ほど前にSCP財団によって捕獲され10、ありふれた照明器具で常に照らされているガラスの檻に幽閉された。その後、6回脱走し、その度に再収容されている。これが檻の技術的な不具合や看守たちの理解不足によるものなのか、それとも意図的に脱走を試みたものなのかは分かっていない。檻は、廃墟となった白き異端者の都を守る看守の施設に運び込まれ、固く守られている。11

新しき影の教団12は、第二の子が(自分たちによって)解放され、自分たちを楽園に導くことを望んでいると信じている。彼らはアーカイブの中から、彼らの助けになる情報が記されているとされる、影の書と呼ばれる書物を探していたが13、幸いなことに、彼らの図書館カードのほとんどは、様々な小さくも愚かな違反行為によって取り消されてしまった。

接触: 第二の子は非常に危険だ。可能な限り、絶対に近づかないことをお勧めする。もし第二の子に遭遇し、反応するチャンスがあれば、十分に明るい光(一般的なものでも魔法のものでも可)を使って第二の子を寄せ付けないようにし、可能な限りの手段で助けを呼ぶことだ。第二の子に自分の影を落としてはいけない。

幸いなことに、第二の子との遭遇は今のところ考えにくい。しかし、もし逃亡した場合、彼らは「道」を利用することが知られている。図書館への侵入を試みたことはまだないが14、手の多くのセーフハウスは道に接続されており、特別なリスクを負うことになる。

もし第二の子が看守たちの拘束を永久に逃れた場合、もしかするとそれは不可避かもしれないが、手のメンバーが協力して自分たちで捕獲し、檻に入れることを強く勧める。第二の子の逃亡は無数の人々の死を意味する。また、第二の子とコミュニケーションをとり、なだめる方法も現在研究されている。

観察と物語

放浪者の図書館で閲覧可能な多くの主要な魔道書や歴史書に第二の子が登場する。

アーキビストから受け取った第二の子に関する情報は、「失われし放浪者」の各巻に記載されている(現在も書き起こし中で、最初の巻である「放浪の少年と囚われし者たち」も転写中である)。

ラティガン写本では、第二の子の犠牲者は殺されるのではなく、永遠の影の特別な来世に連れて行かれるのだと主張している。それは愛の平面と同じだと言われ、一種の楽園だと様々に主張されている。

エリザベス・ダフリーは、第二の子の目撃談を探している。目撃談をお持ちの方は、彼女または記事管理者までご連絡をお願いしたい。

疑念

第二の子の犠牲者がどうなるかについては、多くの議論がある。上記のラティガン写本の話は、我々が現在アクセスできる中では最も古い記述だが、さらに古い情報源と矛盾していることが分かっている。ラティガン写本の怪しさを考えると、これらの情報源を見つけることは非常に有益である。

前述したように、影の教団は、第二の子は解放されることを望んでおり、彼らを楽園に導いてくれると信じている。これは、この問題についての既存の権威の殆ど全てに反している。ラティガン写本でも、第二の子は誰にも好意を示さないように描かれており、来世は未知の親たる神の親切な介入によるものだと主張している。

影の教団にも属する手のメンバーのことを指して「不安定」と言うことに反対する。これは不必要に侮辱的で、一般的には意味のないことだ。私たちは、影の教団がどこからそのアイデアを得たと考えているのか、教団に連絡を取るべきである。彼らが間違っていると確信しているのだろうか? —ジョン・S.

彼らの奇妙な死への崇拝を正確に表現しているならば、それは無意味ではない。ましてや、図書館カードを剥奪されるような不正を働いたのだから。特に図書館に歓迎される側でいたいのなら、そのような下らないこととはできる限り距離を置くのが一番だ。それに、仮に彼らの言う通りだとしても、第二の子がどれだけ致命的かを考えれば、本当にそのリスクを取りたいのか?本当に? —リア・I.

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