彼らは尊大に命じた

評価: +9+x

⚠️ コンテンツ警告

第1話: 状況が悪化する時

かつて王権が天より授けられた時、その王権はエリドゥにあった。その後、エリドゥは滅び、王権はバド・ティビラに渡った。そしてバド・ティビラからララクへ、ララクからシッパルへ、シッパルからシュルッパクへと渡り、その後に洪水が押し寄せた。そして洪水が引いた時、王権はキシュにあり、ジュシュールが千二百年にわたって在位した。

ジュシュールは強大な王であり、偉大な統治者であり、彼の三分の一は神であった。彼は最初の大麦を蒔き、彼は最初の麦酒を醸し、彼は最初の煉瓦を焼いた。彼の宮殿は雲に届き、その城壁をイディグナ河からブラヌナ河まで伸ばしたので、両方の河がその堀であり、空がその屋根であった。彼は銅と錫とを混ぜて青銅を作り、大地の石から黄金を精錬した最初の者となった。


アッカドの軍勢は城壁まで迫っていた。若き王サルキンはキシュに勝るとも劣らない三つの都を既に制圧しており、膨張する帝国領にキシュが加わるのは、数日どころか数時間の問題となっていた。槍のぶつかり合う音と兵士たちの断末魔が屋根の上に響き渡る中、ウル・ビシュは狭い路地を急いでいた。彼の父、ビシュギギルは逃げようとしてサルキンの軍勢に惨殺され、外の平原に屍となって横たわっている。遂に継承の日が来てしまったのだ。そして、彼にはまだ準備ができていなかった。

彼の目的地は前方にある、隣家よりも男一人半ほど高く聳える焼き煉瓦造りの豪邸だ。グドナメシュの家 - 否、彼らの一族に掛けられた呪いが単なる伝説でない限り、既にグドニスブの家となっているはずだ。ウル・ビシュは開け放たれた戸口から中庭に飛び込み、予感が正しかったことを知った。グドナメシュは土の上に屍となって横たわり、彼を見下ろして立つグドニスブは泣き腫らした目をしていた。

「いよいよ、時が来たのですね」 グドニスブはそう言って、父の屍から顔を上げた。「こんなにも早く訪れるとは思わなかった。君のお父上は逃げたのでしょう?」

ウル・ビシュは呻き声でそれを認めた。「兵士に斬られたよ。百キュビトも走らんうちにぶっ殺されやがった。用意はいいか? もうあまり時間が無いぞ」

「ええ。父上が死んですぐに支度を整えました」 グドニスブは分厚い外套を肩に掛け、壁に掛かっていた槍を掴んだ。「さあ、宮殿へ」


黄金こそが初代王の破滅を招いた。ジュシュールが黄金を見た時、飢えが彼の心を満たした。黄金は彼の蔵を満たし、彼の身体や彼の妃たちや息子たちの身体を飾り立て、彼は所有すればするほどにより多くを求めた。彼の肺は息を吸わなくなり、彼の胃は空になり、彼の肝臓は干乾びて何も残らなかった。彼はただの皮だけになり、彼の皮の内には神の形をした穴だけが残された。

王の飢えを知る者は二人しかいなかった。一人はビシュ・カ、王の厩舎長、彼の隊商の主だった。もう一人はグディビル、王の兵士長、彼の軍勢の主だった。ビシュ・カとグディビルは王の内に空いた穴を見て、互いに話し合い、計画を立てた。ジュシュールの統治の十一世紀目の第九十九年に、彼らはこの計画を立てた。


宮殿はすぐ近く、エン・リルの大ジッグラトの傍らにあった。壁の赤茶けた煉瓦は漆喰で覆われ、貴石や、王とその先祖たちの勝利を表す浮彫りが嵌め込まれていた。描かれている王の先祖は、大洪水の後に最初に王権を握ったジュシュールにまで遡る。勿論、ジュシュールの最期の日々は描かれていない。それらの浮彫りは別な場所に保管されている - そして永久にそのままだ。外で戦闘が繰り広げられているにも拘らず、宮殿の正門にはまだ衛兵が控えていた。王とその家族を無防備にするわけにはいかない。

アーチ門に立つ二人の屈強な宦官は、アッカド軍が城壁を突破しても、その全軍を相手取って持ち場を守ることができそうに見えた。そして、ウル・ビシュもグドニスブも、城壁が突破されることを疑わなかった。キシュは陥落するだろうし、彼らはその混乱から何かしらの利益を得る手段を見つけ出すだろう。今からの数時間が計画通りに進めば、だが。もしここで間違いがあれば、彼らの一族はこの夜を生き延びられまい。

二人が近付くと、宦官たちは門の手前で槍を交差させた。グドニスブは前に踏み出し、口を開いた。「私はグドニスブ、グドナメシュの息子。これはウル・ビシュ、ビシュギギルの息子。私たちの父は死に、私たちは王子のために参った」

槍が上に向けられ、二人は急ぎ足で中に入った。


二人の男は王に嘘を吐いた。彼らはブラヌナ河の畔に洞窟があると言い、その洞窟が黄金で満ちていると語り、その洞窟を調べて黄金を蔵に納めるべきだと王に告げた。ジュシュールは彼らの話を信じた。彼は洞窟へ赴き、黄金が全く無いことを知った。そして、彼がビシュ・カとグディビルを嘘のために殺そうとして振り返った時、彼らは王を縛った。

彼らは最初に王を麻縄で縛ったが、彼の皮は炉の熱を帯びていたので、縄は焼けた。彼らは次に王を青銅の枷で縛ったが、王の四肢は飢えで細くなっていたので、枷は地面に落ちた。彼らが最後に王を黄金の鎖で縛った時、王の黄金への渇きは自由への欲求を上回ったので、彼は鎖を振り解くことができなかった。こうして、ジュシュールは縛られた。


王とその家族は玉座の間にいた。ウル・ザババはエン・リルの大祭司と言葉を交わしており、明らかに憂慮していた。三人の妃は壁沿いに並ぶ様々な長椅子に腰掛け、王の幼子たちをあやしていた。成人した二人の王子は片隅で何やら言い争っていたが、明らかな動揺にも拘らず、声を小さく抑えていた。ウル・ビシュとグドニスブを見ると、王は沈黙し、身振りで近付くように促した。二人は慣例に従ってひれ伏しはしなかった。彼らの一族は常に一定の特権を享受していた。

「我が王よ」 グドニスブが言った。「私たちの父が亡くなりました。ビシュギギルは都を逃れようとして斬り捨てられました。私の父もその後間もなく息を引き取りました。時が来たのです」

ウル・ザババは頷いた。「うむ、そうだろうな」 溜め息混じりにそう言う。「やれやれ。いつかこの日が訪れるとは分かっていたとも。しかし、もっと気楽な状況でそうなることを望んでいた。お前たち! ここへ来い」

二人の王子が口論を切り上げ、急いでやって来た。彼らは父に一礼し、侮蔑の色も露わに訪問者を睨んだ。まず年上のエンシャクが口を開いた。「父上、何ゆえ商人が玉座の間にいるのですか? 今は戦の最中ではありませんか?」

王も訪問者も答えないうちに、弟のドゥム・シャリが続けた。「それに加えて言うならば、何ゆえ我々はここに留まり、平原に出て都を守ろうとしていないのですか? 父上、あなたは我々皆を臆病者のように見せている」

「もうよい」 王の口調は確固たるもので、僅かばかりの憤りを帯びていた。彼がこの文句を耳にしたのは間違いなく初めてではなかった。「こんな話を聞きたくはなかろうが、我が一族が大洪水以来この都を治めてこられたのは、ひとえにこの商人たちのおかげだ。そして、彼らの父上が亡くなられた今こそ、彼らが後継の儀を執り行う時なのだ。エンシャク、彼らと共に行け。万事彼らの言う通りに動くように。そして私に口答えはするな」

王子はどう見ても口答えしようとしていたが、父親の表情を見て黙りこくった。彼は頷き、商人たちの後に続いて宮殿を出て、河の方へと下っていった。


グディビルは槍を手に取り、王の心臓を刺し貫いた。しかし、王は死なず、傷から飢えが現れた。飢えはジュシュールの身体の周りに溢れ出し、彼の身体の穴から出入りし、王の喉を使って話した。己を捕らえた者たちに、飢えは語り掛けた。それは数多くの申し出を行い、彼らはその言葉に耳を傾けた。

飢えは彼らに、二つの河の畔から溢れるほどの黄金を与えようと申し出たが、彼らは拒んだ。飢えは彼らに、東の山々から西の海まで、世界の土地全てを統治させてやろうと申し出たが、彼らは拒んだ。飢えは彼らに、最も美しい女たちを妻にさせてやろうと申し出たが、やはり彼らは拒んだ。何故ならば、この二人の男は王に劣らず貪欲であり、一方が何を受け入れるにしても、もう一方と分かち合う必要があることを知っていたからである。


王子が思い切って話しかけるまでに長い時間が過ぎた。彼らは敵が城壁を破った場合に備え、身を低くして川岸を急いでいた。あと数分もすれば目的地に辿り着く。父親とは違って、エンシャクは戦士ではなく、移動速度が明らかに負担となっていた。彼は軽く喘ぎながら訊ねた。「あとどれほどかかるのだ?」

グドニスブはしっかり前を見据えながら、唸るように答えた。「そう遠くありません」

「そもそも」 王子は続けた。「我々はここで何をしている? 父上が言った“後継の儀”とは何だ?」

今度はウル・ビシュが答えた。「すぐに分かります」

エンシャクは彼らの返答に不服そうだったが、それ以上の言葉は返ってこないのだろうと理解した。彼らの左手に洞窟の入口が見えてきた。杉の梁で補強された隧道だ。梁に彫り込まれている呪文は、上にある寺院やジッグラトでは決してその名が語られることのない神々や精霊の加護を祈願するものだった。控えめに言っても歓迎するような雰囲気が漂う場所ではなかったので、エンシャクは商人たちを追って中に入る気にならず、外に立ち止まった。

「いいや。お前たちは私をここまでは連れてきたが、これ以上進む気はないぞ」 王子は頭を高く上げ、ウル・ビシュを蔑んだ目で見た。「私はお前たちの王の息子だ、説明してもらおう。ここは何だ、なぜ私をここに連れてきた?」

ウル・ビシュは溜め息を吐き、苛立ち紛れに鼻梁をつまんだ。「これは王子殿下の崇高なるご先祖、ジュシュール王が初めて執り行った神聖なる儀式でございます。神々の怒りに触れる恐れがございますゆえ、洞窟の中の神聖な領域以外では説明いたしかねます」 彼は王子と目を合わせ、その中に怯えを見て取った。エンシャクは何かがおかしいと悟っている - 叔父の謎めいた失踪の話を聞いていたのかもしれないし、商人たちの態度から察しが付いたのかもしれない。どんな理由で躊躇しているにせよ、打開しなければならない。

「王子殿下、これがあなた様に大いなる力を授けることをお約束しましょう」 グドニスブが別な戦略に訴えた。「もし殿下が-」 そこで言葉を切った。王子を説得しようとしたところで、もはや無意味だった。投げ槍の太い軸がエンシャクの胸板を貫いていたのである。彼はゆっくりと倒れ、心臓から砂塵の上に血が流れ落ちる中、最後の一息を吐いた。


飢えは捕縛者たちの躊躇いを見て取った。それは彼らの強欲を理解した。それは機会を得て、もう一つの申し出をした。「私を滅ぼせば」 それは言った。「貴様らは何一つ得られぬ。貴様らの種は不毛の土に落ち、輝ける黄金は黒い石となり、貴様らの口の中で麺麭と麦酒は泥と塩水に変わる。しかし、私を生かし、私が欲する供物を捧げるならば、貴様ら二人が真に望むものを授けてやろう。貴様らは夢見る以上の富を得て、黄金など眼中にも無くなる。貴様らは王にはなれぬが、世界中の王から求められる。貴様らの妻たちは多くの息子を産み、その息子たちにも私は同じ約束をしようではないか」

この約束に、ビシュ・カとグディビルは抗えなかった。何故ならば、実際のところ、彼らは統治や黄金などに興味は無かったからである。彼らが心から望んでいたものは単なる力、侵攻してくる軍勢や身を潜めた暗殺者などに滅ぼされない力だった。そして、もしこの力を、捉え難くも決して尽きない力を得ることができたならば、彼らはそれを喜んで分かち合うつもりだった。二人は飢えが出した条件に同意し、石版に契約を綴り、それぞれが円筒印章で署名した。その見返りに、飢えは己を真に縛る方法を二人に教えた。


洞窟の上にある丘の中腹に立ち、右手にもう一本の投げ槍をゆったりと構えていたその男に、ウル・ビシュとグドニスブは見覚えがあった。王の側近の息子同士、少年時代は仲が良かった。彼は造園長の息子であり、ウル・ザババの献酌官であり、三人揃って宮殿の奥の間でよく遊んでいたものである。そして今、彼は偉大なる征服者サルキン、アッカドとウルクの領主として、生まれ故郷の都に帰ってきたのだった。

「やあ、友よ!」 サルキンは二人の姿を見て純粋に喜んでいるらしく、彼らが立っている川岸に降りると、家臣に槍を手渡した。「久しぶりだねえ! 元気にやっていたかい? 君らの… 父さんたちがどうしてるか訊くつもりだったけど、もしこいつを-」 彼は冷えつつあるエンシャクの屍を足先でつついた。「秘密の祠に持って行く途中だとすると、あまり元気ではなさそうだね」

グドニスブが深々と会釈し、一瞬遅れてウル・ビシュもそれに倣った。「我が王よ」 グドニスブは姿勢を正しながら言った。「これは一体どのようなご用向きでございましょうか」

サルキンは腕を伸ばし、グドニスブの手を固く握りしめた。「それはねえ! どうせキシュを統治するなら、それこそあらゆるものを統治したいじゃないか - 君らが洞窟に隠してるささやかな神様もね。でも昔の王の息子なんかを供物にしたら、そいつが僕に逆らわないとは言い切れない。そこで…」 彼が合図すると、家臣たちは一人の若者を押し出した。恐らく十六歳かその程度だった。「僕自身の供物を連れて来た!」

ウル・ビシュは顔をしかめて言った。「我が王よ… 別にどんな奴でも供えりゃいいわけじゃないって分かってるよな? どこで俺たちの秘密を聞き出したか知らんが、供物は必ず-」

「ジュシュールの子孫でしょ?」 サルキンは笑った。「勿論知ってるさ! 少年、この人たちに君が誰なのか教えてやれ」

少年の声は少し震えていた。「お大尽様方、私はキシュを治めている… アッ、つい先程まで治めていたウル・ザババの父、プズル・スエンの息子、ルガラマの息子、ラ・バシュムの息子、ジムダルでございます」 彼はお辞儀した。

サルキンは少年が思わず咳込むほど激しく背中をどやした。「ハ! 私生児の私生児のそのまた私生児だけどさ、それでもジュシュールの血は流れてるよ。それと」 彼は手を上げてウル・ビシュの質問を遮った。「臓卜師や占星術師にも確認を取った。間違いない」

ウル・ビシュは肩をすくめた。「それなら十分かな。他に選択肢もねえし - きっと王の一族は皆殺しにしたんだろ? だろうな」 彼は嘆息し、サルキンに疲れた眼差しを向けた。「このガキ、兄弟はいるのか? お前がちょっぴり血に飢えてたせいで俺の将来の息子たちがケダモノに貪り食われるなんて願い下げだぜ」

サルキンの家臣たちは戦慄したが、肝心の王は豪快に笑うばかりだった。「ああ! 君は変わんないなあ。心配するなよ、手は打ってある。さ、少年? 何を待ってるんだい? 彼らと一緒に行きなさい。二人とも後で会おうね - 宮殿で祝賀会を開くから、来てくれたまえよ!」 サルキンは歩き去り、商人たちは従者を連れて神聖なる洞窟へ入っていった。


ビシュ・カとグディビルは長い青銅の小刀を手に取り、洞窟の外を流れる河の岩の上で研いだ。彼らは宮殿から、磨き上げられた黄金の鉢、希少な軟膏や香料、顔料や上質な宝石を持ち出した。王の肉に、彼らは契約の文言を刻み込んだ。彼らは飢えが指示するままに切り込みを入れ、王の目を、舌を、心臓と肺を、肝臓と腎臓を、睾丸と脳を取り除いた。その間も心臓は鼓動しており、目は見ており、肺は呼吸しており、飢えが声を発していない時には、王は叫んだ。

太陽が昇った時、彼らの仕事は終わった。王は死に、王の肉を纏った飢えだけが残された。飢えは、己がジュシュールの息子の身体に縛られている限り、己の下僕たちに知識を授けることを誓い、飢えの下僕たちは、飢えに贄として捧げることができるジュシュールの子孫がいる限り、一世代に一度、その贄を捧げることを誓った。そして、何世紀もの昔、最初の贄が捧げられて以来、そうし続けているのである。


血塗れで疲労困憊し、ウル・ビシュとグドニスブは洞窟から紫色の黄昏の中に出た。川岸からはお互いの身体に寄りかかりながら登り、一言も話さずに都を抜けて宮殿へと戻った。サルキンの軍勢は寛大だった。火災も無く、略奪されたのは裕福な家ばかりだった。彼らは自分たちの家が無事なのを知っていた - 新王が手を付けないように命じなくとも、守護霊たちが安全を確保したはずだ。

宮殿は明るく照らされており、松明や火鉢が壁の上や全ての窓で燃えていた。サルキンは祝賀会について嘘を言わなかったらしい。二人を門の前で出迎えた豪奢な身なりの宦官は、血塗れの外套を受け取ると、使用人たちの廊下を通って浴場へと案内してくれた。そこでは、暖められた盥と、香油と、旧王の納戸から持ち出されたと思しき上等な衣服が待っていた。彼らは風呂に入り、香油を塗り、服を着て、宴会場へと向かった。

「ああ! 金にがめつい友よ!」 サルキンの声は部屋中に響き渡り、宴会の喧噪をあっさり切り裂いた。「さあさあ、こっちへ! 二人とも、席は僕の卓に用意しておいたぞ」

成程確かに、王の卓には空席があった。サルキンの右と左、かつてエンシャクとドゥム・シャリが座していた場所には誰もおらず、疲れ果てた商人たちを待っていた。二人は着席し、目の前に並べられた焼肉と柔らかい麺麭に手を付けた。長引いた儀式の緊張のあまり、礼儀作法などすっかり忘れていた。

王はしばらく二人に食事させておき、卓を共にした司祭たちや将軍たちと会話していた。二人の腹が満たされ、皿が片付けられると、彼は注意をそちらに戻した。「さあて! 上手くいったらしいね? ご老体は一世代分、満足したかい?」

話すにはまだ疲労が激しく、グドニスブは頷くだけだった。

「ところで」 サルキンの目が貪欲に輝いた。「どんな秘密を教えてくれたんだ? どこで利益が見つかるって?」

ウル・ビシュは咳払いしてから言った。「ニップルだ。この夏、あの都では飢饉が起こる。穀物を売るのに最適だ - 陛下のご興味がおありなら、征服するのにもな」

サルキンは満足げな微笑みを浮かべ、将軍たちと次の一手を練るのに戻った。当分こいつで構わねえか、とウル・ビシュは思った。サルキンは卓越した征服者であり、彼の帝国が存続すれば交易路はかつてないほど安全になる。しかし、いずれは彼も没落し、ビシュ・カとグディビルの両家は次の好機へと移るのだろう。これまでと同じように、暗闇ダークに導かれるがままに。

« 彼女に道を空けろ || 彼らは尊大に命じた || ビッグ・サプライズを見る目無し »

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。