翻訳者の手記: コル・テウサの研究を行っている最中、ネスレン・ルーサンの明確な死の背景を分析する古代オルトサンの文書に遭遇した。オルトサンにおける弁証法としてしか説明できないものであることが判明したため、この文書をその様々な特徴を説明する脚注を付与した、3つの短編として英語に翻訳することにした。これらの説がどのようにネスレン・ルーサンが忘却されたかに関する最も一般的な説であったかどうかはわからないが、我々以前にどのようにその状況を理解したのかを明らかにする。恐らく、この記録を共有することは我々の理解を助け、更には謎を解決する決定打になるだろう。 ~A.C
I.
そして、ネストルがさまよっているとき、彼が宇宙を彷徨っていたことに気づいた。1すぐに何かがおかしいことがわかった。そうすると、フォイド2はこのように言う:
あなたは確かにここの出身ではないですね?3
ネストルは警戒しながら答えた:
"'ここ'とは正確にはどこだ?この場所は何だ?"
恐らく、この場所は地点の記述子による概念化が不可能です。我々は存在する全てのものの外にいると考えられます。
"この第二ハイトスの最も遠い場所に行ったことがあるが、この場所はそれらのどれとも似ていない。"
我々が最も遠い場所にいるとは言っていません。この場所が正確に何であるかを知るふりはしません、私は単に仮説を提示するだけです。
"この場所が地点ではないのなら、一体何だ?"
他に何もないのなら、いい休息場所です。
"理解できない。"
フォイドは狡猾であり、ネストルは既に狼狽え、混乱していた。フォイドは落ち着いた声でささやいた:
確かに、あなたは疲れてるのです、大いなる旅行者よ。
"そうだな……しかし、私は注意深いままでいなければならない。"
素晴らしい存在だ、あなたはここにいるために長く、そして激しく戦ってきました。
"そして、戦いは続かなければならない……。"
それはつまり、あなたは残った存在のために強くそうしたいということですか?残酷な戦いを?
ネストルはますます疲弊してきていることに気づいた。
"……しかし、私は存在を守るために続けなければならない。"
勇敢な戦士だ、必ず戦うことができる戦士が他にいますか?
"いや恐らく……。"
それなら、ここで少し休んでも問題ないでしょう。
"……少しだけ……"
休んでください、そしてあなたが立ち上がるとき、彼らの英雄としてのあなたともに戦いは続くでしょう。
"休む……"
ネストルは忘却の眠りに誘われた。フォイドは神性をだましたことで自身のことを利口であると思った。しかし、神聖なる船を指揮しようとしたとき、船は弱まった。忘れられた存在であるため、ネストルの身体は衰弱し始めた。フォイドは必死に何かをしようとして絶叫した。
しかし、それを聞いて目覚めるものはいなかった。そしてすぐに、また叫び、消えていった。フォイドはその不在によってのみ定義することができる。
II.
そしてすぐにアグネスは、何十年もの捜索の後、未知の存在に遭遇した。4自衛をしながら、彼女は尋問を始めた。
"お前は誰だ?"アグネスは問いた。
"お前は誰だ?"それは繰り返した。
"お前は第二ハイトス全体に多大なる損害を齎しており、"アグネスは続けた。
"多大なる損害を齎していないか?"
"お前は何を言っている?"
"お前はここに来るべきではなかった、愚かなる神よ。"
未知の存在はそう言うと、アグネスは自身が衰弱するのを感じた。
"私に何をしているんだ?"彼女は尋ねた。
"お前が私にやっていることと同様である。"
"私はまだあなたと戦えるほど強い!"
"それなら全てが消滅するより前に残るほど十分強くなれ!"
激怒し、アグネスは攻撃した。短時間の戦闘は未知の存在を傷つけたが、アグネスはやはり自身が無力化していることに気づいた。
"何が起きている?"
"我々はお互い消滅している、"未知の存在は遂に説明した。"だから私はお前に去るように頼んだんだ。"
"つまりこれは存在が忘れられているような感じか?"アグネスは言った、話すほどの力しか残っていなかった。
"私もこの結果に満足していない。私が宇宙を彷徨っていたのは、お前を回避するためだ。しかし、今お前は私を捕らえた、遅すぎる。"
"確実に、これは終わりではない。"
"もちろんそうではない。しかし、それは私たちのためである。"
"私はまだ逃げることが出来る!"
"何十億光年もの間に誰も存在しない。申し訳ないが、誰かが救うことができる前に忘れ去られるだろう、だから私もだ。"
"しかし、私たちにできることは何かあるはずだ!"
未知の存在は数分考えこんだ。
"そうだ、"それは遂に答えた。"我々は存在が消えゆくとき、互いを留めることができる。"
アグネスは対抗しようとしたが、彼女の精神が弱りすぎていることがわかった。彼女と未知の存在はゆっくりと存在が消滅するほどに古き同朋になっていった。最後の力を振り絞り、アグネスは一言呟いた。
"すまない。"
そうして、かつて2人がいた場所は無くなった。
III.
従って、ネスは彼が定義できた全ての外部にたどり着いた。彼を取り巻く広大な全物事5の中で、彼は時間そのものと会話することができた。
どうやってあなたがここに来たのかわかりますか、奇妙なものよ?
"曖昧だ。重要なことなのか?"
違うかもしれません。
ここでネスは川のように彼の周りを進み、風のように彼を囲み、自身の血液のように彼の内外に流れる時間を感じることができた。
何が起こっているのか理解していますか、若き神よ。6
"理解に反しているのだが、本質的に私は忘れられているんだろう?"
正解です。ごめんなさい。
"責任はどこにもない。例えあったとしても、主張するのは貴方ではない。"
ネスはここで、時間は一度に全て起こり、同時に全く起こっていないことを理解した。前方、後方、横、斜め。時間の流れはここでは何も意味していないことに他ならなかった。
"これは臨死のような感覚だろうか?"
恐らく。しかし今はそうではありません。恐らく決して。恐らくもう起こったです。
"安らかな気持ちだ。"
だから貴方は留まっています。私は貴方が必要とする限りここにいます。
"わかった。"
本当に、貴方が残した世界と戦いに謝ります。
わかった。だが、彼らは大丈夫だろう、ネスは熟考し、戦う者が1人でもいる限り、我々は負けてはならない。
そして私は常に戦い続ける者がいることを保証する。
そして、ネスはまだ物事の向こうにいると言う人もいる。とにかくネスは私たちが希望を持つ理由であると言う人もいる。