TJ
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マイケルは彼を遠く、遠くへと連れて行った。世界はぐるぐると回っている。TJは今まで感じたことのない痛みに襲われていた。「家に帰りたいよ。ねぇ、もう帰れないの?」彼は懇願したが、マイケルが振り向くことはなかった。最初に1時間が過ぎたとき、TJは目的地が病院ではないことを確信した。

眠っていた。目が覚めたとき、まだ車は走り続けていた。鮮血がセーターから染み出ている。おねがいだよ、かみさま、マイケル、家に帰して。おねがいだから。

兄は車に乗っている間、ずっと弟と話をしなかった。TJが泣いていたときも、叫んでいたときも、降ろしてと懇願していたときも。TJが心のどこかで何が起こっているのかを悟ったときも。もう無駄なのだ。彼の体に日が照ったときも、きっと兄は自分が思っているように守ってくれることはもうないのだろうと感じた。TJは腕に打ち込まれた注射器によって気絶し、その後目が覚めたとき、彼は窓に鉄格子のある場所にいた。兄はいなくなっていた。

しかしこれも、同じようにジャックにとっては失われた物語だ。どんなにTJがそうでないことを望んでいたとしても。

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