東弊重工社歌 作詞:鴻池平蔵
壱番
遥けき空に 東雲の
高きを望み いま我ら
計画 実行 改良の
プロセス いくたび繰り返し
ああ これこそが 生産性
産めよ 増やせよ 地に満ちよ
東弊 東弊 東弊重工
弐番
あずまの空の 日の本に
集いし我ら ああ不撓
悪弊 旧弊 困弊を
叡智と理学で砕くまで
ああ これこそが 先進性
君と 作ろう 先の世を
東弊 東弊 東弊重工
間奏
工場長ソロパート
簡単 便利 お手軽に
貴方好みの 空間を
空間 拡張 展開で
ワンクラス上の 体験を
さあ 今すぐに 注文を
メール お電話 お気軽に
東弊 東弊 東弊カラオケ
入社式で配布されたパンフレット記載 鴻池平蔵氏による解説
これは1946年10月16日に我が社の社歌として制定されたものに、新たなソロパートを追加したものとなっています。東弊の社歌は、当時の取締役が「混迷の時代を切り開かん」と私に作詞を命じた事が始まりです。
東弊は、戦後の町工場から始まりました。
それから我が社は、常に創意工夫を重ねてきました。
しかし、それはあくまでも歴史的な経緯にすぎません。
「新たな創意は常に“今”にある」それが取締役の信条でした。
伝統も格式も、技術の世界では容易に覆され得ます。
つまりあなた方こそ、我が社の「最初の社員」です。
ようこそ、東弊重工へ。
古き我々は新しき人を、常に必要としています。
新しき血と技術を持って、我々は社歌のごとく、東雲の高みを目指します。
それを実現できるのは新しき人、あなた方です。
古きと新しきを合わせ、ともに素晴らしいモノを作り上げましょう。
令和元年 5月10日 鴻池平蔵
日本特異例報告
番号: 特異例あ-03号
回収時刻: 2019年5月10日 11:56
発見地点: 東京都墨田区曳舟 大黒工業跡地
取扱主体: 警視庁公安部特事課第二班 早川班
異常分類: 甲種
概説: 「東弊重工は正当な企業である」という共通認識の刷り込みを行う。
付記: 「東弊重工と業務提携を結びたいが、四季報に社名が載っていないので連絡先を確認したい」という問い合わせが、墨田区商工会議所に届いた。不審に思った墨田警察署内の公安警察官が警視庁に通報し、特事案件と判断。早川班は直ちに問い合わせを行なった企業数社に対し事情聴取を行い、東弊重工が記念式典を行なっていたと思しき現場へ急行。しかしながら現場は無人であり、数冊のパンフレットが残置されていた。
パンフレットには、関心団体「東弊重工」の物と思しき社歌が掲載されていた。作成者は特異例あ-03号本人と思われる。特異例あ-03号は1945年10月に財団によって捕縛されている。しかしこの時期は歴史的に見て、財団・占領軍・日本政府の調整期間にあたり、また財団側も異常存在の捕縛体制が整っていなかった。その結果、特異例あ-03号は保釈され、その後の動向は不明となっている。
当該人物の動向については財団と協調しつつ、今後もその形跡を調査・追尾していく。