許せない、あなたのために
評価: +80+x
blank.png
AE8E9FC3-6DEC-428D-AE38-4BEE86225274.jpeg


男は、待っていた。


午後10時からきっかり2時間、██駅構内にて、彼は何をするでもなく線路の間へと視線を定め、ただ午前12時が訪れるのを待つ。

許さない」。それがかつて彼を奮い立たせ、1人の人間として成り立たせていた唯一の感情だった。しかし憎むべき相手をこの世から葬り去った今、男は完全に空っぽになってしまっていた。自身の肉体さえも、彼は持ち合わせていなかったのだ。

それ以外にやることがないから、より正確に言うならばそれをすることを拒絶出来ないから、男は仕方なく時が過ぎるのを待っていた。ベンチに腰掛けたり、電車を待つ人々の間に紛れて立ち尽くしたり、或いは世捨て人のように膝を抱えて地面に直接蹲ったり。その日は偶々そういう気分だったから、彼はホームの近くにある自販機の横に背中を預けて、家路に急ぐ人々の往来をぼうっと眺めていた。

人々に男の姿は見えない。たまにスマホを弄りながら、彼にぶつかりそうになる者もいるが、その歩みは決まって彼の身体をすり抜ける。当然、男に声を掛ける者も「ごく一部の例外」を除いていない。その「ごく一部の例外」達もまた、彼が呼び掛けにどうあっても応じないことが分かったからか、最近は彼の元に足を運ぶことすらめっきり減っていた。


「ねえねえ、小野くん」


だから隣から女性の声で唐突にそう呼び掛けられた時、男は内心かなり驚いた。だが生前に幾多の任務を通して鍛えられた精神力により、彼はすぐに冷静さを取り戻す。

きっと彼女は自身を認識できる「ごく一部の例外」    すなわち財団の回し者なのだろう。かつての自分と同じエージェントか、リモートで指示を受けているDクラス職員の連中か。呆れたことに彼等はまだ自分との接触を諦めていなかったのだ。いずれにせよ男のとる対応は変わらない。完全な無視だ。


「ちょっと、小野くんってば」


しつこい。彼は顔に出さぬままうんざりする。この女、いつになく馴れ馴れしい態度で話し掛けてくるが、財団も自棄になってこんな手法をとっているのか。しかしこの声、どこか聞き覚えがあるような。彼はそんなことを考えながら、先程から頻りに突っ掛かってくる声の方向へ、ちらと視線を向けた。

瞬間、男の心臓は跳ね上がる。


「ほら、やっぱり聞こえてた」


そう言って微笑む彼女は、絶対にここにいる筈のない、ここにいてはいけない存在だった。


「松、本さん?」


震える声で、男は応える。無視しなければいけないという意識など、とうに頭から消え去っていた。


「久しぶり、小野くん」


生前苗字で呼び合っていた婚約者2人は、今再会した時も変わらず互いの苗字を口にした。



気付いた時には、彼は目の前にいた彼女を抱き締めていた。少しでも緩めると、空気に溶けて失くなってしまうのではないか。そんな不安からか、実在を確かめるかのように強く、とても強く力を籠める。電車に轢かれ原型を留めない程ぐしゃぐしゃになった筈の、愛する人の身体。もう二度と帰ってくることはないと思っていた温もりが、腕の中には確かに存在していた。思わず涙が出そうになって。


「わわっ。痛い、痛いよ小野くん」


「あっ、えっと、ごめん」


肩をぽんぽんとタップされ、はっと我に帰って男は彼女を解放する。同時に幾分か冷静になった彼の頭は、今起こっていることの不可解さを分析し始めていた。

どうして。どうして彼女がここにいる?頭の中に疑問符が飛び交うが、結論が出るまでそう時間はかからなかった。SCP-276-JPに殺された者はこの駅に縛り付けられ、憎む対象を探す幽鬼となる。ならば考えられる答えは1つ、彼女にとって許せない存在が、この駅に来ているのだ。今こうして現れたのは、彼女自身の手でその人物を殺すため。瞬時に男は身構えて、周囲の人物に注意を配る。彼女が誰かを殺す、その光景を目の前で見るのだけは、何としてでも止めなければ。


「えっと、何をしてるの?」


彼女は警戒を露わにする男を、きょとんと見詰めていた。ホームに並ぶ人々に向かう様子はない。


「あ……えっと、君はSCP-276-JP-Aじゃあ、ないのか?」


「え?ああ、そういうことね。そりゃ勘違いしちゃうか、あはは」


男の警戒心を余所に軽く笑った彼女は彼に言う。


「違うよ、私は誰も殺したりしない。憎んでる人も、多分そもそもいないしね」

あっけらかんとした口調に、ゆっくりと警戒を解く。それでは。彼は彼女をしげしげと見詰め返した。


「それじゃあ、何で君はここにいる?」


「ええー、そりゃあねえ。理由は一つに決まっているではないかね、小野くん」


彼女は芝居がかった口調で、少し照れ臭そうに男へ告げた。


「君と、デートがしたくなったから」



「ふうん、やっぱり5、6年も経つと色々変わっちゃうもんなんだね。でも……うわあ懐かしい。あの店はまだあったんだ。ほら、仕事終わりによく一緒に遅めの晩ごはん食べたでしょ。」


「……ああ」


はしゃぐように駅の中を見て回る彼女の後に付いて行きながら、男は戸惑いを隠せないでいた。あれから数分彼女の観察を続けたが、人に襲い掛かる素振りは見せない。どうやら本当にSCP-276-JP-Aではないようだ。

で、あるならば。

今目の前を歩いているのは、一体何者なのだ?

自分の婚約者である女性は、5年以上も前に死んでいる。遺体をこの目で確認したのだから、間違いはない。自分と同じ幽体なのかとも思ったが、先程彼の腕に伝わってきた体温も心臓の鼓動も、生きた人間のそれであった。ということは、彼女はまた別の異常存在?だとすると何の目的で自分に接触してきたのか?

男は、今しがた彼女より告げられた出現の目的を思い出す。


自分と、デートをするために。


デート。自分達には縁の無かったその言葉は、今ひとつ確かな実体を持たないまま彼に染み込み、うまく飲み込めないまま沈んでいく。

そうだ。自分は彼女と婚約しておきながら、カップルらしい、夫婦らしいことなど殆ど出来ていなかった。互いに仕事が忙しかったから、と理由を付けて、2人で一緒に行った場所と言えば……よりにも寄ってこの駅ぐらいしか思い当たる所がない。

男は歩みを止めて、自分の不甲斐なさを再認識して俯く。

どうして、もっと2人で遊びに行かなかったのだろう。どんな詰まらない場所でも、どんな些細な催しでも良かった。

死んでからじゃあ、何も出来ないじゃないか。


「……くん?ねえ、小野くんってば!」


彼女に呼ばれていたことに気付き、彼ははっ、と顔を上げた。


「ねえねえ、あの面白いデザインの施設は何のお店なの?」


彼女は興味深そうに、構内の一角に存在するお店に目を向けている。


「……ごめん、分からない」


「え?うっそだー、だって小野くんはここ5年はずっとこの駅にいたんでしょう?なのにここのこと、詳しくないの?」


「ああ……いたと言っても、特に何もしていなかったからね。」


彼の言葉に彼女は一瞬静止して、怪訝そうに首を傾げた。


「どうして……?5年もあったのに、どうしてもっと色々なことをしなかったの?」


「どうして、って言われても」


「だってそんなの、もったいないじゃない。小野くんの、せっかくの時間なのに」


「……せっかくの時間、か」


彼女に言われて、彼はそう自嘲気味に笑う。


「それは違うよ松本さん。僕には無限の時間がある。」


「無限?」


「僕は毎日2時間、絶対にこの駅にいなくちゃいけない。拒絶することは出来ないし、止められるものでもないんだ。」


男は一度言葉をきって、自分の両手を見る。何物にも触れることは出来ず、何者にも触れられることのない手を。


「多分、呪いのようなものなんだろう。きっと死ぬまで、いや僕はもう死んでいるんだから、この駅そのものが取り壊されるか、世界が滅んでしまうまで、僕は永遠にここに縛り付けられる。5年はその永遠の中の、ほんの一瞬に過ぎない時間なんだよ。『もったいない』なんて、考えたこともなかった」


彼の独白じみた説明を黙って聞き入れた後、彼女は俯いてボソッと何かを呟いた。


「松本さん?」


男の問い掛けに、彼女は顔を上げる。先程までと変わらぬ笑顔がそこにはあった。


「んーん、何でもない。それじゃあ今日はお互いに初の、新しくなった██駅周辺の探索ツアーってことで。ささ、もっと遠くへ行ってみよう」


彼の手を引いて、彼女はホームの外、改札口の向こう側へと歩みを進める。


「ちょ、ちょっと待ってくれ松本さん。僕はこの駅構内から外へは出られないんだよ」


「あー、そうだったね。まあ、でも大丈夫だよ。今日は特別ってことで」


「いや無理なものは……」


男の反論を無視して、彼女は彼と一緒に改札口を通る。普段ならば見えない障壁のようなものに阻まれる筈のその身体は、改札を何事もなく擦り抜けた。


「…………」


「ほらね?」


彼女はそう悪戯っぽく笑い、駅周辺に立ち並ぶ色とりどりの商業施設へと、男の手を引きながら歩いて行った。



そこから先は、男にとって未知なる体験の連続だった。

展示された水槽の中で泳ぐ熱帯魚たちの煌めきを男は知らない。「2つだけならいいでしょ」と彼女が手に取って渡した、試食のケーキの味を男は知らない。誰も足を止めることのない中で、アコースティックギターを掻き鳴らして必死に歌う路上ミュージシャンの音色を男は知らない。

なにより、その一つ一つに逐一男を立ち止まらせ、自身も目を輝かせて夢中になっている彼女の横顔を、男は知らない。

ふと、発車案内板の横に据え付けられた時計に目が行き、時刻が11時50分であることに気付いて男は愕然とした。いつの間に2時間近くも過ぎていたのか。


「えへへ、ねえ小野くん次は……ああそっか。もう、時間だね」


「ああ……」


彼女は男の視線の先に気付いて、弾んでいた声を落ち着かせた。そうだ。自分は午後12時になれば消える。翌日の午後10時に再び駅のホームに現れるまで、その間に待っているのは、真っ暗闇の中で何も感じることの出来ない、完全な「無」だ。

戻りたくない。そう考えている自分がいたことに男は驚いた。今まで忌まわしき記憶の詰まった██駅で虚無に過ごしている2時間は苦痛であり、そこから消失している時間は幾分かマシになれる、救いとも思えるものだったから。

周囲を見渡す。飽き飽きしていた筈の駅の景色は、彼女と共にいる今の男にとって輝いて見えていた。

そうだ、この感覚は初めてじゃない。男が初めて彼女を、異性として認識し出した時。よく分からない緊張にぎくしゃくしながらも、2人横に歩いて道草を喰ったあの夜も、同じような景色が見えていた。彼女が、あの下劣にホームから突き落とされた日から、輝きは知らず知らずのうちに、男自身の憎しみによって塗り潰されてしまっていたのだ。


「……また、行きたいな」


意識もしないままに、男はそう口に出していた。横に立つ彼女は、大きく目を見開く。


「今日はもうこれ以上居られないけど、まだ帰りたくない、消えたくないって思ってるんだ。本当に楽しかった。こんな気持ち何年ぶりなんだろう。君の言う、何もせずに5年を費やしたのがもったいないってこと、今ちょっと理解出来てるんだ」


この気持ちを、今日だけのものにしたくなかった。明日がだめでも、何日待っても、もう一度彼女と共に歩いてみたい。大嫌いだったこの場所を、大好きと言えるようになりたい。男は、彼女に告白した時の高揚と恥じらいを覚えながら、そんな幼稚な言葉を吐き出した。

彼女は、そんな男の独白を唇を噛み締めて聞いていた。今口を少しでも緩めれば、「よろこんで」という言葉が飛び出してしまいそうで、それを懸命に抑え込んでいるような、そんな必死さが顔に表れていた。

やがて大きく深呼吸をして、先程までと同じ気丈な口調に少しの震えを滲ませながら、彼女は告げた。


「ごめん、それは無理」


「どうして……?」


「言ったでしょ、『今日は特別』だって。小野くんと一緒に過ごせるのは、今日が最後。今私がここにいて君とデートすることが出来たのは、心残りなくお別れするためだったんだ」


男は彼女の言葉の真意が読み取れず、困惑してその場に立ち尽くす。2人は駅の改札口の前へと戻って来ていた。


「そんな辛そうな顔しないで。心配ないから」


続く彼女の言葉に、男は驚愕する。


この改札口を通って駅に戻ったら私は消えて失くなるし小野くんも私のことを忘れる。小野くんが覚えてくれてる私の記憶を全部、綺麗さっぱりに、ね。だからもう、小野くんが苦しむ必要ないんだよ」


「何言って……そんなこと、無理だ。君を忘れるなんて出来っこない!」


男は叫ぶ。たまらずポケットを、まさぐった。他の誰に触れられなくても、彼女との思い出はちゃんと形として残っているじゃないか。

男が取り出したのは紺のケースに入れられた、2つの結婚指輪だった。仕事終わりの僅かな時間に色んな店を見て周り、「こんなのがいい」と、彼女が考えたデザインのオーダーメイド。2人で指の採寸をして、「出来上がりが楽しみだね」と笑っていた矢先に、彼女は。


「ずっと、ずっと夢見てたんだ、君の指にこれをはめられるのを。いつか、話してたろ。結婚式で、小野くんが片膝ついてはめてね、それが子どもの頃からの夢だったから、って。なあこの思い出は、消えてしまったりしないだろう?こんな場所だけど、今なら君に」


指輪の入ったケースを差し出す男の手を、彼女は両手で抑えた。

彼女は。


「……そんな。そんな、の。まだ持っててくれてたんだ。小野くんって、意外とロマンチスト、だったんだね、ふふっ……」


彼女は、笑いながら泣いていた。深刻な場を茶化したい。最後は笑ってお別れしたい。そう思っていたのに、涙が溢れて止まらなかった。彼の気持ちが嬉しい。出来ることなら今すぐにでも、いつか叶わなかった夢を、彼に実現させて欲しい。

でも、出来ないのだ。

この2人の逢瀬は、ここで終わらせなければいけない。そして未来永劫、彼は自分のことを思い出してはいけない。

そういう約束なのだから。


「……ねえ、小野くん」


涙を拭って、彼女は男に問い掛ける。


「どうして小野くんは、ここにいるの?」


「……え?」


質問の意図が分からず、男は口ごもる。


「私達を理不尽に殺したあの男を、小野くんは殺した。許せなかったんだよね、ありがとう。でもそれなら、どうして今も小野くんはこの駅に現れ続けるの?もう小野くんが許せない相手はいない筈なのに」


「……それは」


「小野くんは本当は、いつでもここからいなくなれるんだよね。でもそれが出来ないのは、小野くんにとって許せない人がまだ残っているから」


男の揺れる眼差しを真っ直ぐに見詰めて、彼女は告げる。


「小野くんが許せないのは、小野くん自身なんでしょう?私が殺されたことが、私を守ることが出来なかったことが、小野くんにとって一番辛いことだから。いつか私の姿をしたものが、誰かを殺めてしまうかもしれない。そんな未来は絶対に許せないから、君は今もこうしてこの場所に現れている。違う?」


男は息を呑む。彼女の、言う通りだった。

彼女を奪ったあいつを消滅させた時点で、自分の為すべきことは終わった筈だった。だが目を閉じると、その光景を思い浮かべてしまう。

記録映像で目の当たりにした、彼女が線路に突き落とされ、そのまま電車の下敷きになる瞬間。何度も何度も思った。もし、あの場に自分が居合わせたら。

あの日「仕事がもう少しかかるから」と、彼女だけを先に帰らせた自分。彼女だって、終わるまで待つと言ってくれていたのに。もし、ほんの少しだけでも引き留められていたなら。終電が無くなって、「高くついちゃったね」と苦笑いして、タクシーで一緒に帰っていられたなら。


「どうして、守ってあげられなかったんですか?」


悲痛な声で彼女の両親に投げ掛けられた質問を、男は自分自身に何度もぶつけた。


どうして。どうして。


どうして今も、自分は生きているんだ。


SCP-276-JPに突き落とされた時、少しも抵抗する気力が湧かなかった。怖いだなんて、微塵も思わなかった。

ただ、彼女に「遅れてごめん」と心の中で謝罪しただけ。


「ごめんね。私のせいで小野くんを、死んだ後までこの場所に縛り付けちゃった」


涙交じりに、彼女は言う。


「だからもう大丈夫。小野くんは自分のことを責めなくていいから。ここで無限の時間を過ごす必要もないから。許して、いいから。私のことは、忘れて?」


男の手に添えた両手を、彼女はそっと改札口の方へ、駅の中へと引いて行く。


「待って、待ってくれ松本さん。僕は」


「今までありがとう。小野くん」


2人の身体が、改札口に差し掛かる。



「どうか   新しいあなたを、見つけてね」
















男は、ホームに佇んでいた。


首を傾げる。自分は、何故ここにいるのだろうか。記憶を探るものの、直近の出来事は靄がかかったようになって思い出すことが出来ない。

いや、「靄がかかった」という表現は適切ではないだろう。男は寧ろ晴れ晴れとした、なにか脳内でとても大きな容積を占めていたものがすっぽりと抜け落ちたような、そんなさっぱりした感覚を抱いていた。

だがそれが喜ばしいかと問われれば、男にはそうとも言い切れないでいた。抜け落ちたのが彼にとってとても大切な何かであったような気がして、言いようのない不安を覚えるのだ。磨りガラス越しに晴天を眺めているような、そんな違和感。今ひとつ定かではない記憶の中で、彼は自身が既に死んだ、形のない霊体であることだけを悟っていた。

案内板で時刻を確認する。午前12時を、少し回ったところだった。間もなくホームには終電が到着する。行くあてもないままに、彼はまだらに人の並ぶホームに歩き出す。その途中で手から紺色の箱を取り落としたが、気付く様子はない。

黙って構内を眺める中で、男はふと、1人の女性に目を止めた。

酔っているのだろうか。ふらついた足取りでホームに向かっている。日々を生きる中で募ったであろう何か陰鬱な気配が、その表情からは読み取れた。

電車が滑らかに、線路を伝ってやって来る。女性はそれを見て、徐に自身の右足を白線の向こう側へと進めた。

死ぬ気だ。男は瞬時に悟る。同時に身体が反射神経で動き出していた。彼に女性を救う義理はない。助けて欲しいなんて、きっと彼女自身も思っていないだろう。ましてや自分のような幽霊などには。だがそれでも、なぜか彼女を放ってはおけないという確信めいた予感が、胸の裡にはあった。

大きく身を乗り出す。今にもホームから転落しようとする、女性の手を掴み取るため。



男は、新しい一歩を踏み出した。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。