雨に濡れれば
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最初は、ただの小さな偶然だと思っていた。
私が、恐らくは意図的に、顔も知らない何者かに肩をぶつけられ、黒い白衣と灰色のYシャツにコーヒーの染みをつけた時。
「これ、使いますか。」
水の中から今まさに上がってきたような異様な女が、私にハンカチを差し出していた。目元は、髪の毛に隠れていてよく見えない。その白いハンカチは、既にぐっしょりと濡れていた。
「あまり、足しにはならないと思いますけど。」
何事か分からず動かない私を見て、彼女はハンカチを軽く絞り微笑みながら、濡れた私の肩口にそれを押し当てる。ハンカチにコーヒーの色がじわりと染み込んだ。
そこで私はようやく我に帰る。この職員は一体何をしている?他でもない、この私に。
「君、名前と所属は。」
相手は、何故そんな事を訊くのかと、きょとんとしている。やがて困り気に小さく笑い、彼女は答えた。
「水野です、大和博士。資料室で何度か、お会いしてるはずですよ。」

後日、私は彼女の言っていた資料室に赴いた。手元には、いくつかの整理しなければいけない書類入りの鞄を抱えている。私は扉を開いた。
「いらっしゃい、…あら。」
自らを水野と名乗った彼女は、意外そうな声を上げる。私は懐から、以前コーヒーの染みをつけたハンカチを取り出し、彼女の座るカウンターに置いた。
「クリーニングに出してみたのだが、完全には戻らなかったようだ。コーヒーを拭うのに白いものを使うとは、どうかしていると言わざるを得んね。」
「あはは、すみません。あれしか手持ちがなかったもので。」
彼女は妙な笑みを浮かべながら、糊付けされたハンカチを自らに引き寄せる。手に取るなり水分がハンカチを浸食し、ポケットに収まる頃には、それは完全に濡れそぼってしまっていた。
「糊付けした意味がなくなってしまったな。」
「あら、そこまでしてくれなくてもよかったんですよ。ほら、私こんな体質なんですから。」
濡れて房ごとに固まりざんばらと流れている髪を手で一つにまとめ、足元に置いてあるらしい容れ物に水分を絞り出す。すでにいくらか溜まっていたようで、雫が水面を叩く音がした。
「でも、お気持ちはとても嬉しいです。ありがとうございます。」
最早一点の曇りもない表情と声音で、彼女は私にあどけなく笑いかける。
私は眩暈を覚えた。この場所に来てから今まで、一度も殺されていなければ、罵声の一つも浴びていない。更にも増して私に向かって、皮肉でもない礼を言うとは。ここが返り血を許さない、資料を保管している場であるという事実を抜きにしても、全く信じがたいことだった。
「少し、お邪魔するよ。」
眉間を押さえて、部屋の奥に据え付けてある机に鞄を置き、椅子に腰を下ろした。ハンカチを返すこともそうだが、私は何よりも、自分の仕事を片付けに来たのだ。深呼吸をして鞄を開き、書類へと向き直る。
「どうぞ、ごゆっくり。」
カウンターから、歪んだ意味合いでしか浴びたことのなかった言葉が投げかけられる。今は、彼女がどういう対応をしようと、関係のないことだ。それに、我慢しているとしても、そうしないうちにいつか限界が来る。きっとそうだ。

数時間経っても、彼女が私に何か仕掛けて来ることはなかった。たまに耳を澄ませてみても、パソコンに何かを打ち込んでいたり、茶を飲んだり、訪れる客人の案内などをするばかりで、舌打ちの一つも聞こえない。書類の内容を整理しながら、苛立ちが募っていく。この感情は、私が彼らに与えてしかるべきものであり、私が抱えるものではないはずなのに。
やがて、資料が必要であると判断した部分は全て終わり、私は荷物をまとめ始めた。背後でアッと声が上がる。思わず私は振り向いた。水野氏が、湯気の上がる湯呑みに小さなチョコレート菓子の乗った皿を添えて、盆を持って立っていた。
「もう、お戻りですか?ハンカチのお礼も兼ねてお茶を淹れたので、お急ぎでなければどうぞ。」
おもむろに、盆が私の方へと差し出された。彼女は艶々と全身を蛍光灯の光に輝かせて、それに恥じぬような笑みをその口元に湛えている。
頬から、汗が滴る。限界を感じた。
「そのような毒物は、いかに私と言えども口にすることはできないな。」
渇いて粘つく舌をどうにか回し、いつもの軽口を試みる。平時ならば、どうせそうだと思っていても口にするのだが、目の前のそれは、この身体に取り込むにはあまりにも異質だった。水野氏は面食らって、小さく声を上げて動きを止めた。
「え、そんな」
「そうだねェ。ここで私を殺すのであれば、その細腕で斬りつけるより締め付けるより何より、飲食物に細工するのが最善手だろう。君はうまくやったよ。」
「えっと」
「しかし、少し度を越していたように思うね。君の演技力は見事だが、あまりにも愚直に過ぎる。せめて、もう少し邪険に扱うべきだった。そもそもわたしへの親切など不審以外の何者でもない。」
音吐朗々たる私の言葉を聞きながら、彼女は唇を結んだまま、じっとこちらを見つめている。未だ、首を伝う脂汗は止まっていない。私は鞄の蓋を閉め、席を立った。
「失礼するよ、君と違って忙しいのでね。君はそれらを捨ててきなさい、徒労に終わったのは悲しいことだが。」
言うが早いか、水野氏は、携えていた盆の上に乗っていた菓子を掴み、躊躇いもなく一口二口で食べ切った。
「え?」
そのまますぐに湯呑みを握り、中に入っていた茶も一滴残らず飲み干す。唖然としている私を前に、彼女は噯気を我慢しながら言った。
「ご覧の通りです!毒なんて入ってませんし、入れてませんでした。そもそも私にはそんなこと、する理由がないんですから。」
憤りを超えて、心配そうな声音で、彼女は尋ねる。
「何故、私がそんなことをすると思ったんですか?」
限界だ。これ以上ここには居られない。
そう悟った私は、無意識のうちに歯を食いしばりながら場を離れ、資料室の出入り口の取っ手に手を掛けた。
脱出しようとしたところで、質問に答えていなかったことを思い出して、私は振り向く。
「何故だって、笑えるね。君が何もしなかったからじゃないか。」
私はどんな表情をしていたのか、水野氏がぽかんとしている間に、私は廊下に出て戸を閉めた。そのまま早足で廊下を歩く。向けられる視線は冷たく鋭く、向けられぬ視線は無関心を装ったものだ。人は避け、避けぬ人々は明確な悪意を持って近づいて来る。私は、それら全てを振り払いながら考える。全てこうであるべきなのに、彼女は一体何なのだ?
それは偶然などではなく、確固としたイレギュラーだった。

数日後、また資料が必要な案件が回ってきた。思わず私は喉を潰す。またあそこに行かねばならぬのか。
「差前くん、頼みごとがあるのだが。」
「ア?!」
喫煙所へと歩を進めていたであろう差前を呼び止めると、彼は素っ頓狂な声を上げた。私から頼みを受けた困惑と、私に対する嫌悪と、若干の好奇心を綯い交ぜにした表情で、彼は言葉を継ぐ。
「ヤだぜ俺ァ、お前からの頼みなんて。」
「君の私に対する心象は知らんが、内容は問題ないはずだ。資料室から、指定する文献を持ってきてほしい、報酬は払う。」
「なんでそんな。」
差前はしばらく怪訝げな顔をして何事か考え込んでいたが、やがて合点がいったように眉を上げ、まじまじと私を見た。彼はそのままにやりと笑う。
「水野のおじょーさん、気にしてたみたいだったから、そのまま顔出してこいや。」
「何。」
私が声を上げるよりも早く、差前は何処ぞへの道筋を辿り直していた。あやつは何故そのことを知っている。呆然と立ち尽くす私を尻目に、時間はあっという間に過ぎていく。私は床に張り付く靴底を持ち上げ、どうにか歩を進める。
ただ私は、恐ろしかった。

資料室の戸の取っ手に手を掛けた。手が汗ばんでいるのを感じる。再発しそうな眩暈をどうにか抑え、私は戸を開き中へ入った。
「いらっしゃ、あ。」
にこやかに応対した彼女の表情が瞬時に曇る。それを見て、私は少し安堵した。
「やァ、こんにちは。また用事ができてしまってね、全く適わんな。こんな場所で私と会合することなど、悪夢でしかなかろうに。」
それに答えるでもなく、水野氏はカウンターから出て、出入り口、つまりは私の正面に立った。目元は髪の毛に隠れていて、よく見えない。私はどんな罵倒を受けるのかと、信じられないことに内心どぎまぎしながら待っていた。何であっても、そうされることが当然であるはずなのに。
「えい。」
突然、腹部にそこそこ重い衝撃が走った。言葉で来るものだと思って油断していたので軽く噎せる。水野氏の正拳突きが決まったようだ。状況の整理がつかず混乱しながら呻いている私に、彼女はわたつきながら弁明を始めた。
「すみません突然、あのですね。私大和さんのこと資料室でしか見たことなくて、まさか、しょっちゅう殺されているだなんてことを知らず。何でそうなってるのかは私には全くわからないんですけど。」
彼女は、大袈裟な身振り手振りで説明を続ける。腹の痛みは段々と治まってきた。
「それであの後少し、あの時の、毒がなんとかって話を考えたんですけど。あなたがいつもそういう扱いを受けているなら、疑心暗鬼になってしまっても仕方ないなと思い至りまして。」
彼女が上下左右に手を動かすたび、雫が舞い散る。その内のいくつかは、私の方にも飛んできた。元々黒い衣服なので、そう気になるものでもない。それらはじわりと広がり、やがて見えなくなる。
「でも私だけの考えだと不安なので差前さんに相談したら、『次の出会い頭に思いっきり殴っておけ』とのアドバイスを頂き、私の考えとも擦り合わせた結果、こうなった次第です。急に殴ってごめんなさい。」
言いながら一度軽く頭を下げ、慣れていないのであろう長台詞で上がった息を整える。そして、以前のものより幾分申し訳なさそうな笑顔で問うた。
「以降、ご希望であれば、私も頑張って"悪意"というものを表明していこうと思いますが、如何でしょう。」
私はしばらく彼女を見つめていたが、やがて目を閉じ、ゆっくりと息を吐いた。
「いいや、その必要はない。君はただ、思うように私に接してくれたまえ。何も気にするな。」
「そうですか、わかりました。」
私は、頷く水野氏を置いて資料室の奥へと進み、以前座った椅子に腰掛けた。机上に、以前は存在してなかったものを見る。底の深い、小さな皿に盛られたキャンディだった。「ご自由にどうぞ。」と書かれたプレートが添えられている。私はその内の一つ手に取った。ガサゴソと鳴る包み紙の音を聞いてか、彼女が向こう側から声を上げる。
「あ!それも考えたんですよ。誰が何を食べるかわからないから、毒なんて仕込みようがないでしょう?」
「ふむ。」
彼女の得意げな顔が脳裏に浮かぶ。思わず口角が上がった。

しばらくして作業は終わり、帰り支度も済ませた。立ち上がる前に一息ついている最中、横から先日目にした湯呑みが差し出され、静かに机に据えられた。驚いて顔を上げると、水野氏のはにかんだ笑顔がある。
「お疲れ様です。お茶についても考えはしたんですけど…でも、今度は飲んでくれますでしょ?」
彼女は盆を両手でくるくると回しながら、私の一口を待っている。私は少しの間湯呑みを見つめ、程なくしてそれを手に取り内容物を口にした。なんということはない、パックで淹れたであろう煎茶だ。妙な風味もなく、半分ほど飲んだが、身体に異常は見られない。湯呑みが空になっても、抜ける匂いと僅かな苦味、胃の腑の温かさだけが残る。きっと前回もそうだったのだ。何かが崩れる音を聞く。湯呑みは手の中に存在し、世界は灰色のままだ。何も変わらない。
それがどれ程異常であることか。
私は湯呑みを握り直す。
「結構なお点前で。」
「どうも!」
私は立ち上がり、水野氏の持っている盆に湯呑みを返した。そのまま鞄を手に取り、出入り口に向かう。
「だが、茶葉に関してはもう少しどうにかしたほうがいいな。何なら今度は私が持ち込もうか。」
断られる前提の、てきとうな場繋ぎに放った言葉だったが、付いてきていた彼女はそれを聞いてぱっと顔を輝かせた。
「本当ですか?ここあんまり経費回されてないので、是非お願いします。おこぼれにも預かりたいですね。」
水野氏はカウンターに盆を置き、出て行こうとする私に少し待てと告げ、がさごそと何かを漁り始める。ややあって私の元へ舞い戻り、これは賄賂だと冗談めかした声音で言って、パック詰された市販のチョコレートを数個、私の胸のポケットに詰め込んだ。
「君がおこぼれとやらをもらう前提で話が進んでいるようだが。」
「あはは、ですから冗談ですよ。選別と言ってもいいですね。もちろんお茶なんてなくても構いませんから、いつでも気軽にいらしてくださいね。」
水浸しの、ともすれば不気味なその見た目に反し、彼女の態度は常に朗らかだ。私は自嘲気味に微笑み、答えた。
「わかったよ、今後ともよろしく。」
今まで、この言葉を吐いた先にあるのはどれもこれも醜く歪んだものばかりであったが、今の私の視線の先の唇は、ひたすらに素直に下弦の弧を描いていた。

その日の職務を終え自室に戻った私は、ポケットに入れたままで少し溶けていたチョコレートを一つ口に含み、何の気なしにラジオをつけた。くだらないラジオドラマに、この地とは全く関係のない場所の天気予報、最近流行りの妙に音の飛ぶ音楽、たまに流れるクラシック。世界は何も変わっていない。私が勝手に異常を感じているだけだ。もう溶けてしまったチョコレートも、誰が渡そうと同じ味だろう。ただこれらは、私に害を為さず存在しているというだけの、何の変哲も無い物だ。あの湯呑みの中の茶も、この菓子も、彼女も、流れる水滴も、彼処に存在するもの、皆全て。
それが余りにも耐え難く、その晩私は嘔吐した。

翌日、また資料が必要になったので、少しうんざりしながら資料室へ足を運んだ。恐ろしくはあったが、背に腹は変えられない。サイト中心部は何やら騒がしかったが、この辺りは人も少なく、とても静かだ。戸を開け、中を覗く。しかしてカウンターに人影はなく、また反応もない。人の気配はするのだが。
「水野さんには、僕の頼んだ資料を地下から取ってきてもらってますよ。」
一歩踏み出すと、不意に奥から声がした。見れば、那澤の弟が備え付けの椅子に座っていた。「もういい加減戻ると思いますけど。」そう言いながら立ち上がり、彼は珍しく自分からこちらに歩いてきた。水野氏と接触を図って以来、加害以外のアプローチを受けることが増えた気がする。先日感じたあの苦味を思い出した。彼は私の近くのカウンターにもたれる。
「差前さんから聞きましたよ。」
「何をだね。」
「また、とぼけちゃって。あなたもそんなことするんですね、水野さんとのことですよ。」
思わず私が顔をしかめると、彼はそれを横目で見てけらけらと笑う。私は呆れ、軽く息を吐いた。
「君が私に何を言おうと言うのだね、二十数年程度しか現を過ごしていない若輩が。」
「人生で年齢と正比例するのは細胞分裂の回数くらいのものでしょう…一部を除いては。それでもあなたより多くのパターンの人間関係を経験している自信はありますよ。」
那澤が首を捻ってこちらを向き、私の視線と彼のそれが交錯する。
「向けられる感情が憎悪や嫌悪だけの世界というのは、さぞかし彩が少ないものなのでしょうね。」
睨み合いかと思いきや、那澤の瞳は見たこともないような、哀れみの色を帯びていた。この空間では、全てが異質と成るのだろうか。私は少し鼻白んだ。
「何故、そんな顔をするんだ。」
「いいえ、別に。ただ、こういう経験の先輩としては、珍しい色は大事にした方がいいと思いますよって話です。」
那澤が口を閉じるや否やカウンターの奥の扉が開き、中から防水着を着た水野氏がいくつかの紙束を持って出てきた。彼女は、私と那澤を交互に見て、申し訳なさそうな顔をする。
「お話中でしたか?」
那澤の眼から先程までの色は消え、彼はにこやかに、防水着を脱いでいる水野氏に向き直った。
「くだらない雑談ですよ、資料ありがとうございます。有りましたか?」
「ええ、大丈夫です。すみません、長くかかってしまって。」
「十分です、彼も僕の暇つぶしに付き合ってくれましたしね。」
言いながら、彼は私にウインクをする。私は心底嫌な顔をしただろう。那澤はそのまま資料を受け取って、簡単な手続きを済ませ出て行った。
水野氏はカウンター越しに、不思議そうな顔を私に向けた。
「皆さんいい人ですのに、本当に大和さんは殺されてしまうんですか。」
何故でしょうね、と呟く彼女に、私は苦笑する。よくもまあその口から、そんな言葉が出たものだ。
「まるで自分は何も殺してなどいないとでも言うような口ぶりだね。」
「え?」
彼女は訳がわからないといった声を上げる。臆面もなく浮かべられるその表情に、私は言葉を浴びせ続けた。
「君は私のアイデンティティを殺してしまっているよ。誰からも憎まれ、嫌われ、最終的には殺されてしまうという、私のアイデンティティを。実に、実に憎らしいことだ。許されざる罪だよ。」
水野氏はしばらくこちらをじっと見ていたが、やがて笑って肩をすくめた。
「じゃあこうやって大和さんとお話を続けることが、私からあなたへの"悪意"ということになりますね。」
脳髄を直接殴られたような感覚がした。私は立ち竦み、そのまま何も言えなかった。
その間も彼女は何事もなかったかのように、検索用の端末に手を置き、私に声をかけ続ける。
「それで、今日はどんなご用事ですか?」
私を前にしてもなお、誰に対するものとも変わらぬ口調、態度、微笑み。それら全てが清々しいほど、全く以って憎らしい。
これらがここでの、私が受けるべき罰なのだと、私はようやっと理解した。
「─これらの資料を所望する。」
「はい。」
私はいくつかの論文のタイトルを記したメモを差し出す。水野氏がそれを受け取り、検索機に入力していく。自身の水滴でにじんだメモから、どうやって文字を読み取っているのか。目元を覗こうにも、相変わらず髪の毛で隠れていて、よく見えない。
やがて視線に気付いた水野氏が、私に微笑みかける。
「どうかされましたか?」
私は、なんでもない、と答える。
眩暈は、もう起こることはなかった。

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