闇寿司ファイルNo.003 "鯛ブレーカー"
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鯛ブレーカーの姿を捉えた者は今までいない。

概論

"鯛ブレーカー"は廻し手のいないスシブレード、いわば野良寿司とでも言うべき鯛の握りだ。しかしその実態は、とても凡百の寿司と比べることの出来ない伝説の寿司"レジェンドスシ"として寿司世界にその名前を知られている。

鯛ブレーカーは以下の条件を満たしたときにのみ現れる—すなわち、

「優れたスシブレーダーの実力が拮抗し、勝負がつかない」

この状況が発生したとき、鯛ブレーカーはまさしくタイブレーカーとして出現し、戦っている両者へと勝負を挑む。正式なスシブレード大会に出場したことがあるのなら、「もし鯛ブレーカーが出現したならば、最後までそこに廻っていたスシが勝者となる」というルールをブックに見たことがあるだろう。

鯛ブレーカーが自らの意思を持って行動しているのか、それとも誰かに操作されているのかは判明していない。しかし、鯛ブレーカーの最古の出現記録は江戸時代の文政期にまで遡るため、当ファイル作成者としては鯛ブレーカーを操る者が居たとしても、それは一個人ではあり得ないと考えている。

あまりにその出自が謎めいているため、一説によれば、鯛が「おめでたい」に通じ、「寿を司る」寿司の原型と合致することから鯛ブレーカーはまことしやかに存在がささやかれるスシの超越存在、"寿司の意思"の具現化した姿では無いかとさえ言われているほどだ。

スシブレード運用

攻撃力

防御力

機動力

持久力

重量

操作性

目撃者によれば、鯛ブレーカーの外見は何の変哲も無い鯛の握りだという。しかし、その身に纏うのは天を衝く黄金のオーラ。規格外の圧倒的なプレッシャーにより、並のスシは耐えきれず自壊してしまうだろう。

鯛ブレーカーが出現したなら、勝負は一瞬で決まる。特殊な能力さえ持たないものの、異常なスピードと回転、初期の江戸前寿司に見られる超重量、そしてそこから繰り出される体当たりの破壊力は想像を絶するだろう。

まさにシンプルを突き詰めた王道の極みとも言える鯛ブレーカーだが、だからこそ我々闇寿司は究極の闇を目指す者たちとして、鯛ブレーカーをいつか打倒すべき仮想敵寿司として記憶しておかねばならない。奴が次に現れるバトルフィールドは君のすぐ隣なのかもしれないのだから。

他の活用法

闇寿司は長年に渡り鯛ブレーカーを捕獲する試みを続けているが、出現条件の厳しさと、単純に鯛ブレーカーの強さによって、現在までその試みは失敗に終わっている。しかし養殖技術の発達により、鯛ブレーカーを再現する研究が一定の成功を納め、進行中である。

エピソード

以下は当ファイル作成者が体験した鯛ブレーカーに関するエピソードであり、同時に、初めて確認された変則的な鯛ブレーカー出現事例でもある。

それは、ある蒸し暑い夏のことだった。

天都「左手にアルティメットマグロ、右手に炙りキャラメルカツオ。漁師重ね合わせすることで生まれる!これが私のマグロカツオ”スシ”ズムだッッッ!!」

そう、知っている者も多いだろうが、闇寿司を出奔し、マグロカツオシズムという危険思想に染まった天都 我意が引き起こした天都事件である。詳細は闇寿司ファイルNo.096 "マグロカツオスシズム"に譲るが、天都は邪道寿司と王道寿司を異世界の技術、"漁師力学"によって融合させ、究極のスシブレード戦闘システムの構築を目指したのだ。

寿司の発展は望むところであるが、奴の寿司はスシブレードとしての強さに溺れた、人に食わせることを考えていない"寿司で無いもの"に成り果てていた。この事態を重く見た私は、マグロカツオスシズムに対抗するためにあの憎っくきタカオとも一時的に手を組み、紆余曲折を経て天都の元にたどり着いたのだった。

タカオ「ついに追い詰めたぞ、天都!」
天都「ふん、ダークナット―ドラグーン使いの納屋を倒した程度で調子に乗るなよ。アレは私にすり寄ってきただけの小物。最初から期待してはいません」
「だが、今は二対一。おとなしく降参すれば命までは取らない」
天都「フッ、今のキミ達では私を倒すことは1000%不可能ですよ・・・・・・このマグロカツオスシズムがある限りね!」

そう、追い詰めはしたものの、私たちはアルティメットマグロの安定性と炙りキャラメルカツオの凶暴性、その2つを併せ持つマグロカツオスシズムを倒す術をまだ見いだせていなかった。

タカオ「クッ・・・・・・」
「小僧、悩んでいる暇は無いぞ。寿司は廻さなければただの食べ物だ。さぁ、構えろ!」
三者「3、2、1、へいらっしゃい!!」

サルモン、マグロカツオスシズム、ラーメン。三つの寿司がぶつかり合い、火花を散らせた。確かにマグロカツオスシズムは最強のスシブレードかもしれない。だが、私たちもここまでの戦いでただ消耗させられただけでは無かった。お互いのスシ覚がお互いを認め合い、ソウルをシンクロさせつつあったのだ。勝負は互角に展開し、そして—-

天都「まさかキミ達がここまでやるとは思いませんでしたよ・・・・・・だが、これで終わりだァ!!」
「まずい、ここで大技をたたき込まれたら・・・・・・」
タカオ「畜生!もう少し、もう少しで何かつかめそうなんだ!」
天都「戯れ言を。敗者に夢を見る資格は無い!消え去れ!!」

そこに、黄金のオーラに包まれた鯛の握り、鯛ブレーカーが出現した。

天都「バカな!私のマグロカツオスシズムが、こんな鯛の握りに受け止められただと!?」
タカオ「そうかッ!分かったぞ!邪道と王道を融合させたマグロカツオスシズムには、俺たちもスシブレードを完全にシンクロさせることで初めて互角に戦うことが出来るんだ!鯛ブレーカーがそれを教えてくれた!!」
「王道の極みである鯛ブレーカーが、タカオのみならず、俺に力を貸してくれたというのか・・・・・・」
天都「ありえん、認められるかッ!鯛ブレーカーもろとも消し飛ばしてやる!!」
「小僧、行けるか」
タカオ「ああ、今ならあの技を使えるはずだ!」
私・タカオ喰らえ!

「暗黒焔拉麺」!!ダークネスフレアスカンディナヴィア

その後、天都は捕獲され、回らない寿司協会にて更正プログラムを受けることとなった。全ては日常に戻り、あのときの共闘も無かったかのように、タカオと闇寿司は戦いを続けている。しかしあのときの全てが無くなってしまった訳では無い。なぜなら、マグロカツオスシズムの大技を受けた鯛ブレーカーが落としたネタの欠片。それを採取し、養殖したことで、闇寿司は量産型鯛ブレーカー軍団を構築することに成功したからである。この軍団を使い、闇寿司が世界の覇権を握る日は近い。

関連資料

闇寿司ファイルNo.033 "量産型鯛ブレーカー"
養殖鯛ブレーカー生産計画の成果。

鯛ブレーカー観測報告
回らない寿司協会が毎年発表しているスシブレード観測データ。

江戸前寿司入門
鯛ブレーカーが属する江戸前寿司カテゴリについて製法、扱い方ともに詳述された良書。名前に反して上級者向け。

鯛の人魂
パラウォッチwikiのユーザー"karkaroff"による、ロシアでの鯛ブレーカー出現記録。

文責: 闇

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