闇寿司ファイルNo.157 "シビカララーメン"
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ラーメン

シビカララーメン 唐辛子カスタム

概論

シビカララーメンとは、唐辛子と山椒、二種類の香辛料を使用した痺れる辛さが特徴のラーメンである。大焦熱地獄のように熱せられたスープは赤一色に染め上げられ、一口食せば汗が堰を切ったように吹き出し猛烈な刺激が口の中を駆け巡るだろう。
さて一口に"辛さ"と言っても様々な"辛さ"が存在する。ワサビの辛さが苦手でも胡椒の辛さは平気、という人がいるように辛さには種類があるのだ。ラーメンの発祥地である中国では唐辛子の燃えるような辛さは"辣"、山椒の痺れる辛さは"麻"と呼ばれる。このシビカラ、両者を併せ持つラーメンがシビカララーメンというわけだ。二つの辛さが繰り出すダブルパンチはラーメン界に新たな扉を開くに違いない。

スシブレード運用

破壊力

PSI

防御力

持久力

機動力

重量

操作性

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唐辛子と山椒の量や配分を調整可能なため、カスタマイズ性が高い。
唐辛子を多量に加えた場合(チャート赤色参照)、瞬発的な破壊力は爆発的に向上する。元々ラーメンのウリはその巨体から繰り出される攻撃力であったが、唐辛子に含まれるカプサイシンにより加速力が増強され、インパクトは絶大なものになっている。ただしその代償として回転に必要なエネルギーも消費されており、長時間の戦闘は不向きである。
山椒を多量に加えた場合(チャート青色参照)、単純な破壊力は唐辛子のそれに劣るものの、山椒に含まれるサンショオールによって相手を麻痺させる特殊能力が付与される。じわりじわりと真綿で首を絞めるように相手を痺れさせて弱体化させ、ラーメン特有の攻撃力でトドメをさすのが基本戦法になるだろう。総じて癖の強い性能となり、元々操作の難しいラーメンがさらに使いこなすのが困難となる玄人向けのカスタムである。

他の活用法

辛味成分は催涙性を有するため、直接ぶつけることで敵対者の撃退に有効である。加熱されたスープも相まって、相手の皮膚は大ダメージを受けること必至である。また、唐辛子および山椒の匂いも強力なため、嗅覚が発達した獣を近寄らなくさせるなどの運用も可能。
またフーフーと息を吹きかけようと冷めないほどアツアツのスープは、寒冷地において暖をとるのにも利用できる。

エピソード

私、隠し包丁のスニークは既存のラーメンの問題点として挙げられる滑りやすさを改善すべく、諸国のラーメン巡りを行っていた。滑りやすさの解決法として「背脂チャッチャ系ラーメン1」を改良し容器全体に粘り気のある脂を纏わせることを考え付いた。しかしこのラーメンは多くの豚背脂を使用するため、精神がブタに乗っ取られる可能性がある危険な代物だった。かつて私と切磋琢磨したチャーシュー使いの闇寿司職人はブタに魅入られ、自身の腕をもタレに漬け込み始めた。最終的にブタの影響を受けすぎたあまり手がヒヅメと化し、箸を持てなくなったことでブレーダー生命が絶たれてしまった。今となってはガリ2となったカイも、当時ハンバーグとシンクロし頭部がブタに変わっていた。確かに実力はあったものの、闇の師匠の依怙贔屓も強く生意気だったのでさっさと全身畜生に変わってしまえと思っていたものだ。

話を戻そう。豚の背脂の乱用は危険であるとして私は別の欠点を解決する手段を探し求めた。その中で出会ったのがシビカララーメンだ。私が初めて見たシビカララーメンは唐辛子と山椒がでたらめに加えられたスシブレードとしてはどうしようもない出来損ないだったが、そのカスタム性には大きな可能性を感じた。なにより私が驚いたのはその容器だ。アツアツのまま食べれるべく、石でできた器に入っていたのだ。石焼鍋はラーメンどんぶりに比べ重量と表面粗さが大きく増しているのだ!そう、滑りやすさは容器の改造で補えばいい。その着想を得た私は早速闇寿司の天才科学者ドクター・トラヤーに容器の改造を依頼した。彼に頼めば滑ってひっくり返ることがない完璧なラーメン容器を作り出してくれることだろう。

容器はドクター・トラヤーに任せ、私はシビカララーメンの開発に移った。配分の調整、戦術の開発。やることは多くあった。ある程度唐辛子と山椒の処方が決まり操作もこなせるようになってきた頃、ラーメン巡りで出会った宮城の闇寿司ラーメン部隊から救援要請が入った。宮城は表のスシブレーダーの聖地たる「回転寿司 勝」が存在していた土地であり、闇寿司の侵攻が難航しているとということは把握していた。話を聞くと、何人もの闇寿司ブレーダーを追い詰めて葬って来たスシブレーダー、根田一寛が宮城に潜伏しているらしい。根田はカイでも太刀打ちできなかった強者だが、現在はブラックリスト入りし各地に手配書がばらまかれた結果、逆に闇寿司全体に追われる立場となっているはず。報告によるとだいぶ根田は弱っているようだがしぶとく生き延びているようだ。宮城に今いるメンツでは力不足で皆吹き飛ばされて撃退されているらしい。宮城のラーメン部隊はそこまで練度が低いわけでもないのでそれらがすべて吹き飛ばされるのは不可思議であったものの、私は武功をあげると同時にシビカララーメンの試運転を行う好機と見て、さっそく東北新幹線に飛び乗った。

まもなく東北の地にて私は根田と対峙した。確かに根田の衣服は汚れ傷ついているのが見て取れたが、彼の握ったアルティメット=A=マグロの鮮度は落ちることなく厳選された食材のコンディションは最高を保っていた。だが、すでに私は根田の情報を新幹線の車内で頭に入れていた。まだ容器は完成しておらず普通のラーメンどんぶりではあるもの、このシビカララーメンなら根田を倒せると確信した。

スニーク: アンタが根田君ですか。少し派手に動きすぎたようですね。どうやらここが年貢の納め時。覚悟はいいですか?

根田: 黙れ。俺はお前たち、勝師匠を痛めつけた闇寿司を許さない。お前を殺す。闇寿司は全員殺す!

スニーク: 虚勢を貼ったところで無駄ですよ、根田君。このラーメンはあなたが今まで戦ってきたラーメンと二味は違う。こいつはただの江戸前寿司じゃあ相手にもならない。

根田: ……やってみろ。

二人: 3、2、1、へいらっしゃい!

私はアルティメット=A=マグロの頑丈さを十二分に把握していた。へたに攻撃を仕掛ければカウンターをくらう恐れがある。握り寿司とてラーメンを倒せないわけではない。私はすぐに攻撃を仕掛けず、アルティメット=A=マグロと接触しない間隔で接近し続けることにした。

根田: なんだ、大口をたたいた割にずいぶんとおとなしいんだな。

スニーク: 安い挑発ですね。

根田: じゃあ、こちらから行くぞ。

ぶつかる両者。アルティメット=A=マグロは流石の攻撃力であったが、ラーメンをひっくり返すほどのダメージは喰らわせられなかった。今一度攻撃を加えようとしたが根田は異変に気付いたようだった。

根田: くっ、これは。

スニーク: どうです?私のラーメンは?山椒が良く効いて痺れるでしょう?

この時のカスタムは唐辛子多めで機動性を上げていたが、スタン効果と持久性を発揮できる程度には山椒を加えてある。つまり攻撃すればするほどアルティメット=A=マグロは痺れ、速度も回転力も低下していく。あえて初撃をくらったのはそのためだ。根田はその事態に即座に気づき、攻撃をやたら仕掛けるのではなく急所を狙い一撃で仕留める戦法にシフトした。だがこちらの機動力では一瞬のスキを狙うのは困難だろう。わずかに外せばまたアルティメット=A=マグロは痺れる。膠着状態はしばらく続いた。そして、それは私の望むところだった。

スニーク: おや?そのマグロ……鮮度が落ちてきていませんか?

根田: 何っ!?

スニーク: ふふふ……いくら上等の素材であれど、いつかは傷んで悪くなるもの。私のラーメンは燃え盛る火のように熱い!この距離であればアンタのマグロは次第に炙られていく……!

根田: 距離をとれ、アルティメット=A=マグロ。

スニーク: 無駄ですよ。このラーメンからは逃れられない。いくら離れようと私はそっと近寄りますsneak

根田: ジリ貧か。あの熱をどうにかしなければ……。

スニーク: ふふふ、逃げ惑ってますね。ですがほら、表面が乾いてきていますよ?

根田: くそ。俺は師匠のためにこんなとこで負けるわけには……。あのラーメンが冷めてさえくれれば……。

スニーク: 限界のようですね?それではさようなら。

そして私は助走をつけて攻撃を加えるためにわずかに距離をとった。ラーメンの突撃にアルティメット=A=マグロはあえなく吹き飛ばされる……はずだった。しかし吹き飛ばされるたのはシビカララーメンと、私自身だった。吹き飛ばされた瞬間、私はラーメンスープで目の前が赤く染まっている中に、白き女神を見た。

女神

近くにあった監視カメラに偶然写っていた"女神"の画像。おそらく根田が召喚した聖霊と思われるが、聖霊を撮影した極めてまれな例である

いったい何が起こったか。あのラーメンとアルティメット=A=マグロがぶつかる瞬間、突然白い女神像が現れた。私も初めて見たが、あれはおそらく卓越したスシブレーダーが出すと言われる聖霊だろう。そして聖霊はアルティメット=A=マグロを守るように、ラーメンに向かってすさまじい突風を吹き付けたのだ。その威力は流石聖霊と言ったもので、アツアツのスープが私に襲い掛かり全身真っ赤になったのも付かぬ間、私も吹き飛ばされ気づけばどこかの森の中で目を覚ました。当然根田は近くにおらず、まんまと逃げられてしまったのだ。

聖霊、なんと恐ろしい存在だろうか。だがそれが無ければ私のシビカララーメンが勝利していたのは自明であり、シビカララーメンの優秀さが証明された結果となった。ちょうどこのファイルを書いている時、ドクター・トラヤーから酢飯接続があり石焼鍋が完成したとの連絡があった。石焼鍋の重さがあればあの突風も耐えられるに違いない。根田よ、次会った時がお前の最後となるだろう。

関連資料

闇寿司ファイルNo.401 "酸辣湯麺"
"辣"に加え、すっぱさを示す"酸"を合わせもつラーメン。

千と千尋の神隠し
作中で一般人の夫婦が精神をブタに乗っ取られ、身体もブタへと完全に変貌する様子が描写されている。この夫婦は幸運にもブタの影響下から脱したが極めてレアなケースであるため、知人がブタになってしまった場合は覚悟を決めた方が良い。

石焼鍋の妹です。この度は開発が遅れてご迷惑をおかけして大変申し訳ございません
ドクター・トラヤーから送られてきた動画。根田との戦いに石焼鍋の開発が間に合わなかったことをお詫びしている。わざわざ動画を作ってまで謝罪するとは礼儀正しいお方だ。

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いつの間にか新設されていた「洗濯部門」のチラシ。スープで赤く染まった割烹着もキレイに汚れを落としてくれた。まだ知らない方もいるであろう、お値段も良心的だったので利用をオススメする。3

文責: スニーク

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