5時台の特集:異常性と触れ合う保護アノマリーカフェ。特集内で新たな家族も?
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「それでは今日の特集です」

──近年問題となっている、『捨てアノマリー』。アノマリーの保護を行っている団体を取材しました。

「私がやってきたのは、新潟駅近くの保護アノマリーカフェ「Shelter Cats Parlour」です!とってもかわいいアノマリーちゃんがたくさんいると聞いたので、さっそく行ってみましょう!」

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きれいな玄関ですね!

──私たちが店舗を訪れると、さっそく店長の星野さんが出迎えてくれました!

「こんにちは。店長の星野です」

「よろしくおねがいします!」

──内装は一般住宅をモデルにしており、とても過ごしやすい環境。アノマリーと暮らしをテーマにしているそうです。

「うちは2階に2部屋、1階に1部屋あるんです」

「たくさんのお部屋があるんですね!」

「はい。一口にアノマリーと言っても、みんな相性がありますから、それぞれが暮らしやすい環境にしています」

「それじゃあさっそくアノマリーちゃんたちに合わせてもらっても良いですか?」

「はい。じゃあこちらにどうぞ」


「この部屋には2匹の猫がいるんです。1匹はこの子ですね」

──最初に出会ったのは少し太った灰色の猫ちゃん。なんだかとってもふてぶてしい様子。

「名前は何と言うんですか?」

「それがですね。実はまだ決まっていなくて。昔は飼い猫だったようなんですけど、その時の記録はないんです。でも、飼われていた分、凄く賢い子ですよ。」

──そう言って星野さんはしゃがみ込むと驚愕の芸を見せてくれました!

「お手!」
「……にゃあ」
「お座り!」
「……にゃあ」
「都都逸!」
あるじ呼びたる 呆れつ従ふ あわれ飼われる 身を思ふ

「すごく賢いですね!」

「そうですね。広辞苑で言葉の定義を引いたりするのも好きみたいです。この間は小説も出したんですよ」

──でもご機嫌は斜めのご様子……星野さんが抱き上げようとするとあっさり逃げてしまいました。

「嫌われちゃったかな。まぁ、もう一人の子の紹介もしましょうか」

──星野さんが指さした先には猫のロボットが!

「これはおもちゃではないんですか?」

「いえ、この子も保護アノマリーですよ。おーい、ミカ(@mika_yorutsuki)ちゃん」
「んー、何?」
「この子はですね、芸術肌というか絵を描くのが好きな子なんですね」
「そんなじゃないけどね」
「みんなで遊んでいるよりは1人でいるのが好きという感じで」

「変わった子ですね」

「そうですね。でも、伸び伸びやれるのが一番だと思います」

──優しくロボットの背中を撫でる星野さん。なんだかロボットちゃんも気持ちよさそう……

「この子はPixivでもかなり人気で。最近はこの2匹で同人誌を書いているみたいですよ」

「すごいクリエイティブなんですね」

──私が星野さんとお話していると、なんと猫ちゃんたちの喧嘩が発生!大丈夫なのでしょうか?

「喧嘩しているみたいだけど大丈夫ですか?」

「あの2匹は大体こうやってじゃれ合ってるんです。大丈夫ですよ」

「そうなんですか?」

「はい。今は多分コミケの原稿が間に合わない理由を押し付け合ってるんだと思います」

「何回メインのシーン手入れしたら気が済むのよ!」
「吾輩はやれやれとため息をついた。いつもの癇癪が始まったのだ」
「むきー!」

──がんばれ!猫ちゃんたち!


「このカフェはですね。捨てアノマリーの保護だけではなく、里親探しも行っているんです」

──星野さんはこのアノマリーカフェの設立経緯を説明してくれました。

「野良であったりという問題はすごく大きな問題ですよね。特に財団が経営破綻してからはそういった問題も大きくなりました。ご存じですか?」
「はい。嘆きの給料日事件というやつですね」
「そうです。そういう中で居場所をなくしてしまったアノマリーにお家を与えられたらいいなと思って、この里親探しアノマリーカフェを始めました」

──深刻そうな顔で語る星野さん。その眼には決意がみなぎっています。

「ということは、ここにいるアノマリーちゃんたちはみんな捨てアノマリーや野良アノマリーなんですか?」
「そうです。例えば、えーっと」

──星野さんは灰色の猫を私たちに見せて説明してくれました。

「この子はたまたま保護カフェのテレビの中にいたところを保護したんですが、この子の耳は少し欠けていますよね?」
「ほんとだ!どうしてなんですか?」
「これはさくら猫と言って、去勢をした証なんです。普通飼い猫ではわかるように耳を切らないので、この子は地域猫だったということが分かりますよね」

──さくら猫というのは、耳に切れ込みが入っている形が桜の花びらのように見えるためそう呼ばれているのだそうです。

「ということはあの檻の中にいる子もそうなんですか?」
「そうですね。あの子は私が近くの林で保護したんです」

──檻の中にいるアノマリーの白い体毛を撫でながら笑う星野さん。その目線はとても愛おしそうです。
「きゅーん」
「おおよしよし、お腹が空いたのか。じゃあプラスチックをあげるからね

──さくら猫は野良猫の数を減らすことにもつながるそうです。これからも要チェックですね!


──お部屋の中を見ていると、たくさんのサインが!

「サインがたくさんありますね!」
「はい。この保護アノマリーの活動を応援してくれる芸能人の方は多いんです。最近はこんな方も」

──2枚のサイン色紙を指さす星野さん。

「わ!大人気アニメスシブレード声優のサインじゃないですか!」

──そこには今やテレビで引っ張りだこの大野鯛介さんと小谷磯江さんのサインが!

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激レアサイン!

「はい。この間お店を訪れて、サインを書いてくれました」

──お2人は声優として人気なだけではなく、アノマリーの問題でも活動されています。

「やっぱりアノマリーを題材にしたアニメなので親近感があるんでしょうね。お2人とも、捨てアノマリーについて真剣に考えてくれました」

──お2人の今後の活動にも注目ですね!


──保護アノマリー達の現状についてもっと聞いてみました!

「すぐ里親が見つかる子と見つからない子にはどんな違いがあるんですか?」
「そうですね……気性や人懐っこさなど、いろいろ要因はありますが、一番は見た目ですかね」
「見た目ですか?」
「はい、やっぱりかわいい子ほど貰われていきやすいですね」

──そう言うと1匹のアノマリーを星野さんは呼び寄せてくれました。

「例えばこの子はこういう風に暴れないんですけど、貰われて行かないですね」
「性格が悪くないということですか?」
「何がですか?」
「その……膝の上の子です」
「ああ、そうです」
「その子はいつからいるんですか?」
「えっと……いつからでしたっけね……?半年前にはいなかったと思うんですが……」
「ちょっと待ってください。何が半年前にはいなかったんですか?」
「この膝の上の球体ではないものです」
「膝の上のものがどうかしたんですか?」
「アナウンサーさん。私たちがこのアノマリーの話をしたことを覚えていますか?」
そうでした!


──私たちが星野さんと話していると、ある男性がやってきました。

「おや、星野さん。テレビですか?」
「そうです。紹介します。こちら"あのまりがーど"の職員さんです。保護カフェの運営を手伝ってもらっています」
「あのまりがーどのシェルドン・キャッツ1です。よろしくおねがいします。」

──あのまりがーどもアノマリー保護についての活動をしているそう。シェルドン・キャッツさんにもお話を聞いてみました。

「あのまりがーどでも野良アノマリーや捨てアノマリーの保護活動をしています。この保護カフェと違うのは、規模がすごく大きいということですね。」

──シェルドン・キャッツさんはあのまりがーどの写真を見せてくれました。

「本当ですね!動物園みたいです」
「保護カフェでは一度に預かれる数に限度があるので、あのまりがーどが一旦アノマリー達を預かるんです。そこから保護カフェに里親探しをお願いしたりします」
「それじゃあ、このカフェのアノマリーちゃんたちはここから来たんですか?」
「そうですね。例えば多頭飼育崩壊を起こしてしまった場所のアノマリーなんかは数が多いので一旦あのまりがーどで預かります」
「多頭飼育崩壊はどういったことが原因で起こるんですか?」
「原因は様々ですが、適切に去勢が行えないことなどを踏まえると、経済事情から多頭飼育崩壊が起きていると言えるでしょうね」
「お金がないのにアノマリーちゃんたちをたくさん引き取ってしまうから、その飼育ができなくなると」
「そういうことです」

──保護アノマリーの問題の根はどうやらとても深そうです……

「キャッツさん。いつもありがとうございます」
「いえいえ、こちらも星野さんに手伝っていただいてとても助かってます」

──キャッツさんもアノマリーが大好きなんですね。

「お~よしよしいい子いい……痛ッテェ!」

──でもあんまり好かれてない様子……がんばれキャッツさん!


気が付くと時間は15時になっていました。

「せっかくですから、アノマリー達におやつを上げていきませんか?」
「いいんですか?ぜひお願いします!」
「ではこちらにどうぞ」

──星野さんに案内してもらった部屋は薄暗い物置のような部屋でした。

「ここにアノマリーちゃんがいるんですか?」
「はい。昨日の夕食のことを考えてもらえますか?」
「昨日の夕食ですか?ハンバーグですけど……」
「えいっ!」

──掛け声をかける星野さん。

「昨日の夕食をもう一回教えてもらっていいですか?」
「昨日の夕食は……あれ?思い出せません……」
「この子はですね。記憶を食べるんです
「記憶を食べちゃうんですか!?」
「はい。でも食べる記憶は決まってるのですごく飼いやすい子なんですよ。ホイーラーという名前です」
「ホイーラーちゃんはどこにいるんですか?」
「不可視なので見えませんね」
「それって飼ってるって言えるんですか?」
「言えるんじゃないですか?」

──なんだか禅問答みたい……アノマリーを飼うのは一筋縄ではいかなさそうです!


──もうすぐ撮影終了というところ。一人の女性が保護カフェを訪れました。

「星野さん。私あの子をやっぱり引き取りたくて……」
「いいんですか?私としてはうれしいですけど、やはりもう少し様子を見られてからでも……」

──なにやら問題が発生した様子。どうしたのでしょうか?

「トライアルの相談です」
「トライアル?」
「お試し期間ですね。保護アノマリーは普通のものより飼育が少し難しいので、先住アノマリーとの相性確認のためにお試し期間を設けているんです」
「そんな方法があるんですね。でも、どうして話し合いになっているんですか?」
「今回の子は保護した時点でかなり衰弱していまして。あまり元気ではないんです」

──星野さんはその子の下に私たちを案内してくれました。

「確かにぐったりとして元気がなさそうですね」

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元気がなさそう……

「はい。病気は無いそうなんですが中々元気になってくれなくて……異常性もほとんど発揮できていないんです。やはりもう少しウチで預かってからトライアルに移行した方がよいと思うんですが……」
「お願いします!私、この子と一緒に暮らしたいんです!」

──真剣な様子のお客さん。聞けば週に何度もこのカフェを訪れているそう。

「……分かりました。では手続きをしましょう。こういった仔猫の世話はかなり難しいですが、大丈夫ですか?」
「大丈夫です。責任をもって育てます」

──最後にはトライアルを承諾した星野さん。女性はしっかりと仔猫を育てることを約束して帰っていきました。後日、星野さんが女性宅を伺ってトライアル開始になるそうです。


「というわけで、保護アノマリーカフェ"Shelter Cats Parlour"の体験レポートでした!いかがでしたか?」
「素晴らしい取り組みですね。あの仔猫にもぜひ元気になってもらいたいです」
「実はあのトライアルを行った女性からの写真がカフェの方に届いたということで、スタジオにお借りしてきています!こちらです!」

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