5/001-JP LEVEL 5/001-JP
CLASSIFIED
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Item #: SCP-001-JP
Object Class: Thaumiel
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特別収容プロトコル: SCP-001-JPについての情報は常に収集されます。SCP-001-JPについての記憶を所有する職員は直ちに監査員に報告、データに纏めた後、本人の希望によってクラスB記憶処理を受けることができます。SCP-001-JPの管理下にあるオブジェクトの担当職員の職員は記憶処理を実行しません。
SCP-001-JPの管理下にあるオブジェクトは順次想定される元々の担当職員に再修正されます。研究は続けられますが、一時的な収容状態と見做します。
また、広範にSCP-001-JPの管理するオブジェクトの情報を収集するためクリアランス″Not Applicable″がSCP-001-JPを除いた財団職員に付与されます。
日本支部理事会、O5、及びその補佐をする職員にクリアランス″Not Applicable/5″が付与されます。SCP-001-JPの特異性を利用した収容については出席した日本支部理事会とO5職員の過半数/もしくはクリアランスNA/5を所持する職員の2/3の賛成により可決されます。
説明: SCP-001-JPの異常性は先述の通り、データベース上/職員の記憶から現実世界に影響を及ぼすことです。
この異常性が特に注目されたのは20██/██/██の改訂でSCP-682が管理下に指定されたことです。これにより、アメリカ支部の収容担当者も現在の██████博士から一時的にSCP-001-JPに入れ替わっていました。加えて、改訂されるまでの約4ヶ月間、SCP-682は一切の収容違反、及びそれに類する行動を行いませんでした。
インタビュー記録001-JP-25
インタビュワー: ████████博士
対象: SCP-682
[記録開始]
████████博士: やあ682、最近はご機嫌が良いんだね。暴れないのは良いことだ。此方としてもとても助かるよ。
SCP-682: [唸り声]
████████博士: しかしだ、我々としては収容方法に改訂は行っていない。収容担当者は日本のオブジェクトになった……まぁそうらしいが、君としてはなんの変わりもないはずだ。どうしてそうして縮こまっている?
SCP-682: [唸り声]
████████博士: 応答を、お願い出来るかな682。君の状況には変わりがないはずだよ。どうしてだ?
SCP-682: ……私を縛る鎖が見えないというのならば酷く愚かだな。
████████博士: チェーン?そんな物はどこにも見えない。
SCP-682: 鎖というのは比喩に過ぎない。だか確かに、そこにはあるのだ。
████████博士: なるほど、それは物質的な意味かな?それとも精神的な作用か?
SCP-682: [沈黙。以降SCP-682は質問に応答する様子を見せなかった]
[記録終了]
SCP-001-JPが収容担当を戻してから3日後の██/██、SCP-682は収容違反を発生させました。
また、SCP-920がSCP-001-JPの管理下に置かれた事案でも、特筆すべき事項が発生しました。SCP-920がSCP-001-JPの管理下に置かれた20██/██/██からの約6ヶ月間、SCP-920は通常の行動のようにさまようことなく、[削除済]に存在するコテージに留まっていました。以下はSCP-920に対するインタビューです。
インタビュー記録001-JP-37
インタビュワー: エージェント・██████
対象: SCP-920
[記録開始]
[エージェントがコテージのベルを鳴らす。少しの物音の後、SCP-920が玄関から姿を現す。]
SCP-920: あ、やぁどうも。どちら様かな?
エージェント・██████: こんにちはSCP-920。俺はこういう身分だ。[SCP-920に財団の身分を提示する。]
SCP-920: へぇ。財団の人なんだ。こんにちは。
エージェント・██████: お返事ありがとうSCP-920。中々良い家じゃないか。
SCP-920: うん。良い家だ。僕もそう思うよ。
エージェント・██████: なるほど良い家なんだが……。普段の行動として、SCP-920、つまり君はいつも″さまよっていた″はずだろう?どうしてここに留まって、留まれているんだ?まさか、ここが良い場所だから気に入ったなんて言うまい。
SCP-920: えっと、そうだね。それは多分君たちのおかけで、君たちが、よく知っているはずだと、思うんだけど。
エージェント・██████: それはつまり?
SCP-920: 君達の所の博士の人にここにいるように言われたんだ。僕も不思議だったけど、良い場所だね。柔らかいベッドで寝られるのはひさしぶりの体験だよ。
[女性の声]: [SCP-920の偽名と思われる。]さん。ご来客ですか?
エージェント・██████: 同居人までいるのか。
SCP-920: 家政婦さんなんだ。せっかくなんだし、お茶ぐらい飲んでいくかい?
エージェント・██████: いいや結構。インタビューありがとう。
[記録終了]
このインタビューの██日後、SCP-920のナンバーはSCP-001-JPから削除され、同時に再び収容違反が発生しました。家政婦として雇われていた人物の安否は不明です。
以上のケース、及びその他既知のナンバーか追加された際に一切の収容違反が起きていないことから、既知のオブジェクトの収容に関する何らかの異常性があると見られています。
更新: ██博士より、この異常性を高危険度のオブジェクトに利用する提言がなされました。要点は以下の通りです。
- SCP-001-JPが管理下に置いた既知のオブジェクトについての一切の収容違反は見られていない。これは偶然ではなく、682等へのインタビュー、その他記録からSCP-001-JPの異常性による物だと推測することが出来る。
- この異常性がSCP-001-JPの人事ファイルに記載されている未定のナンバーにも適用されるとすれば、我々が未確定のオブジェクトを確認できないのはSCP-001-JPによる″完全な収容下″にあるからだと推測できる。
- SCP-001-JPの人事ファイルからSCP-96J-JPを削除した際に起きたインシデントはSCP-001-JPの異常性ではなく、SCP-001-JPによる″完全な収容下″にあったSCP-96J-JPが収容されなくなった結果であると考えられる。
- 故に架空のナンバーについてもSCP-001-JPの収容状態は完全であると推測される。
財団ではこの完全な収容体制がK-クラスシナリオを発生させるオブジェクトの活性化の阻止/予防に転用できると推測しています。SCP-001-JPの人事ファイルに追加された存在しないナンバーも、同様に完全な収容体制におかれていると判断できることから、有事の際にはK-クラスシナリオを引き起こすオブジェクトのアイテム番号をSCP-001-JPの物と交換する″置換プロトコル″が制定されました。
また、記述されているように1度SCP-001-JPの管理下から外れた未指定ナンバーは必ず収容違反を起こすことに留意してください。
1. 置換先にあたる未指定ナンバーについての情報を走査する。
2. 一般職員にクリアランスNAを配布、SCP-001-JPについての情報を集め、未指定ナンバーについての情報を記録する。
3. 未指定ナンバーの実態を推測、一定量の情報を集め、そのオブジェクトが引き起こしうるインシデントを推定。
4. そのインシデントがK-クラスシナリオに相当しない/被害を許容できると判断された場合、置換プロトコルの置換元に指定、加えて未指定ナンバーについての調査を続行する。
5. K-クラスシナリオの発生、及びそれ予防の為に必要があると判断されたオブジェクトがある場合は日本支部理事会、O5、クリアランスNA/5の所持者による採決を行い、使用を決定する。
6. 未指定ナンバーにオブジェクトを再割り振り、及び未指定ナンバーオブジェクトを既存の空きナンバーに割り振る。
7. 未指定ナンバーの実態を調査し、収容違反を収拾する。
現在、K-クラスシナリオに相当しない/被害を許容できるとみられている、置換プロトコルに指定されたナンバーはSCP-18KとSCP-G5M-JPです。
また、一般ナンバーに割り振られた場合、オブジェクトが自身を収容対象に指定し、自己収容状態となり無力化される可能性があるため、SCP-001-JPに指定されています。