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クレジット
タイトル: あなたにはなれない
原題: 无法与你离与合
著者: Ninth BB
翻訳責任者: poshirona
作成年: 2023
翻訳年: 2025
初訳時参照リビジョン: 6
元記事: https://scp-wiki-cn.wikidot.com/i-ll-never-be-apart-from-you
本記事には、過激かつ直接的な同性間の性行為描写が含まれています。そのため、読書中に現実生活に支障をきたすような感情が生じた場合は、直ちに閲覧を中止し、再び本書を読む前に精神科医またはカウンセラーにご相談ください。
本記事の時間、場所、人物、出来事、物語、その他の内容はフィクションであり、実在の人物や出来事とは一切関係ありません。
類似点があったとしても、それはまったくの偶然です。
スクルドは心の中で五つ数えた。
すると、彼女はまるで海風のように、消えて、そして再び現れた。
彼女は自らの力で財団がSCP-4001の入り口に設置した多重自動防衛装置をすり抜けた。現実改変者に対抗するための装置の数々もスクルドの感覚では子ども用の水鉄砲のようなものに過ぎなかった。
だが、彼女はここの静寂を壊してはいなかった。彼女はただ浮かびながら前へ飛んでいった――そのほうが楽だったからで、無数に並ぶ本棚の中から彼女にとって何より重要なあの一冊を探そうとしていた。
スクルドはこの場所が少し苦手だった。
これらの厚みが不揃いな書物は超常的な上位存在が人間を上から見下ろしているようだから……
とはいえ、今彼女にはこの異常な能力が必要で、それで十分だった。
そして、彼女は目標である書棚の前で立ち止まると、最上段から後半部分が強酸で腐食されたような一冊を手に取った。
もしも4001の一冊が一人の人間を表しているのだとしたら、この本に対応する持ち主に一体何が起きたのか、他人には想像することすら難しいだろう。
だがスクルドは知っていた——
なぜならその表紙にはこう書かれていたからである。
《琴葉まふゆ またの名をDesiree》
「はあ……」
スクルドの悲しげなため息がほぼ無限とも言えるこの図書館の中に響いた。
周囲に誰もいないのを確認すると、彼女はその本をめくり始めた——
……三月、Desireeが再び彼女を誘い出し、この機会に告白しようとした時、天候の影響をうけ彼女のアパートに泊まることとなった。二人は正式に付き合うことになった。
四月……
スクルドの脳裏で錆びついていた記憶が再び動き始めた。
江南の四月、春雨はまだ梅雨のような蒸し暑さや湿気はないものの、その"突然の来襲"はいつも通行人たちをうんざりさせる。
……まるでカフェの入り口の軒下に身を寄せているスクルドとデジレーのように。スクルドは無意識のうちにデジレーの腕を引くと、スペースが狭いのを理由に彼女にぴったりと寄り添い、一方のデジレーはただ雨の中遠くと、近くで慌てて雨宿りする通行人をじっと見つめていた。
「……これじゃもう寮のあるサイトまで戻れないわね。全てはもっと一緒にいたいってしつこく言ったあなたのせいよ。」
「じゃあ……うちに来る?すぐ近くのマンションなんだけど。」
デジレーは今もなお自分にしがみついているスクルドを振り返ると、困ったように笑って言った。「ほんとにわざとじゃないかって疑いたくなるわね。」
「えぇ〜、そんなわけないじゃん。」
実際はわざとだった――でもデジレーはきっとこれまでのようにこんな自分のわがままを許してくれる、そう思っていた。
「しょうがないわね……ちょうどいい機会だしあなたの家がどんな所か見せてもらおうかしら。」
………………
スクルドが「家」と呼ぶ場所は、百平米にも満たないメゾネット式のアパートの一室に過ぎなかった。ソファの上には一緒に洗おうとしていた上着や下着が山積みにされており、ローテーブルの上にはインスタント飲料、抗うつ薬、テイクアウトについてきた使い捨てのカトラリーなど大小さまざまな物が散らばっていた。
デジレーがガラスの間仕切り越しに上を見上げると、ロフトの2つの部屋のうち一つには初音ミクのぬいぐるみがいくつか置かれた小さなベッドがあり、もう一つはスクルドの"創作部屋"だった。ハイスペックなパソコン、ウルトラワイドモニター、シンセサイザー、マイク――さらにはCDプレーヤーまで揃っていた。
「どう?ちょっと狭いけど、二人で寝るには全然問題ないよ?」
スクルドは冷蔵庫からコーラを1本取り出してデジレーに渡した。
だがデジレーはそのコーラを受け取らなかった。彼女はスクルドを一瞥し、それから自分のびしょ濡れの服を見下ろすと、首を横に振った。
「まあいいわ……着替えは持ってきてるから。先にシャワー浴びて着替えてきて、あなたが終わったら次は私ね。」
デジレーはシャワーヘッドの下に立ち、温かい水に全身を打たせていた。
スクルドと付き合い始めてもう数ヶ月になるが、彼女はいつも関係をはっきりさせるような話題を避けてばかりで、まるで意図的に自分との距離を付かず離れず保とうとしているようだった。
信頼が足りないのだろうか?それともまだ自分の気持ちを認めたくないのだろうか……
でも自分のこの想いは一体いつから始まったのだろうか?
デジレーはふと棚の上に置かれたスクルドのシャンプーに目をやった。以前の会話でデジレーはこの独特な香りについてスクルドに尋ねると、スクルドはこのブランドのシャンプーを勧めてくれたのだった――けれどデジレーは買わなかった、なぜならちょうどその時はまだ自分のシャンプーが残っていたし、使い切った頃にはもうその話を忘れていたのだ。
……もしかして、自分は軽薄な女なのかしら?
そう思ってデジレーは首を小さく横に振ると、少しだけ手に取り自分の髪に塗りつけた。
「早く洗ってよ!このマンションの水道代高いんだから!」
バスルームの扉越しに、スクルドが焦った声で叫んだ。
その声で自分がぼんやりしていたことに気づいたデジレーは急いで体を洗い、ワイヤレスのドライヤーを手にバスルームからそそくさと出てきた。VRゴーグル越しにスクルドの様子を一瞥し、何か声をかけようとしたその瞬間、スクルドに遮られた。
「……先にベッドで横になってて。すぐ行くから。」
………………
スクルドのゆったりしたTシャツを着たデジレーはベッドに横になりながらスマホでステーションの業務グループに無事を報告しており、部屋のドアがゆっくりと開かれた。
「……デジレー姉?」
デジレーは何気なく顔を上げたが、あまりの驚きに思わずスマホを放り投げそうになった。スクルドはいつものスタイルとはまるで違い、淡い紫色のシースルーのレース付きワンピース型ランジェリーだけを身にまとい部屋に入ろうとしていたのだ。
どうやらスクルドはただデジレーを驚かせるつもりだったようだ。
「あ――うん、すごく似合ってるよ。」
デジレーはこれまでの仕事で培った経験からすぐに冷静さを取り戻し、スマホを手にしたままメッセージの送信を続けた。
そこで逆に動揺し始めたのはスクルドの方だった。
「ちょっと!こっち見てよ!」
スクルドは勢いよくジャンプしてデジレーの上に飛び乗ると、そのまま彼女にすり寄るように体をこすりつけ始めた、まるで愛情を求めてやまない猫のように。
デジレーはシャワー中に考えていたことを思い出し、ふつふつと湧いてきた衝動に背中を押され、からかってばかりのこの子に少しお仕置きをしてやろうと――
彼女はスクルドを押さえ込み、その奔放な白猫を身下に組み敷いた。
ようやく相手の様子が本気だと気づいたスクルドは、思わず視線を壁の何もない場所へと逸らした。
外では雨音が依然として響き続け、薄暗いアパートの中には扇風機の音だけが響いており、二人は間近でお互いの吐息を感じ合っていた――それはまるで旋律のハーモニーのように、二人のそばに漂っていた。
スクルドはデジレーが片手で自分の新しく着替えた下着の裾をめくり上げ、へそから胸にかけてそっと一本の線を描くのを見つめていた。
「ちょっと待って、やめて……!」
「先に仕掛けたのはそっちでしょ、もう降参するつもり?」
スクルドは左腕で自分の目を覆った。
彼女はこの瞬間――二人だけの時間を手放したくなかった。
愛に飢えているからこそ、この幸せが自分には相応しくないと感じ、なおさらその幸せに触れることを避けていたのだ。
ずっと逃げ続けてきた自分を、最後には相手がしっかりと捕まえてしまった。
「だって……手放せないの……私……私これがただの夢だったらと思うと怖いの。デジレー姉……いつかあなたが突然いなくなっちゃうんじゃないかって……」
「そうだったのね……」
デジレーは立ち上がり、スクルドを引き起こすと、そのまま優しく抱きしめた。
「私は消えたりしないわよ。私たちが真剣に感じている今こそが、一番の『真実』なんじゃない?」
渇望しながらも自分に自信が持てなかったスクルドは頷いた。
これは自分の欲望の歪みではなく、ただ抑え込んできて今まで向き合うことができなかった思いだったのだ。
「じゃあ……お願い。」
デジレーは長い間愛に飢えていた少女を抱きしめると、自身の立場や能力を忘れて、ただ唇をゆっくりと重ねた。一方スクルドのぎこちなくも誠実なキスはデジレーの舌をさらに深く求める欲望を引き出した。
「ん……ん……」
二人の舌が絡み合い、熱くなったスクルドはそっとデジレーを押しのけた。
――欲しい。
もっと欲しい。
もっと……触れられたい、撫でられたい。
「デジレー姉、お願い…」
スクルドは自ら服を脱ぎ捨てると、それほど豊満ではない体にデジレーの目は情熱と愛情の刺激で満ち溢れた。そこでデジレーは行動を起こすと、従順で小さな白猫を抱きしめ、乳首を舐め吸いながら、指を胸の上から腰、下腹部、そして陰部へと滑らせた。
この時、デジレーはスクルドの体がいかに冷たかったかを悟った――スクルドの肌の弾力を感じたのは、この時が初めてだったからだ。
この時スクルドは熱い吐息を吐き続け、このように「攻撃」されたことで、全身が徐々に落ち着きを失っていった。
「普段は口が悪いくせに、ベッドの上ではただの――」
「や、やめてよ……」
「……指サック1持ってる?」
スクルドは呆然とし、ベッドサイドテーブルから指サックを取り出した。
デジレーはこの小悪魔が本当に自分を誘惑しようとしていることに気づき、どうしようもなく笑うと、指サックを自分の手にはめた。
それから、デジレーはスクルドを再び押し倒すと、隠れる場所のないスクルドの恥じらいを楽しみながら、手の動きを止めなかった。彼女の手はスクルドのレースの下着越しに触れた。濡れた下着にはこの場の雰囲気が作り出した粘り気のある液体がべっとり付いていた。
デジレーは下着をずらし、細い指でスクルドの繊細な花びらを直接刺激した――指先には温かくて湿り気のある感覚が伝わって来た。スクルドは思わず悲鳴を上げたが、体は抵抗することなくデジレーの指を受け入れ、貪欲に収縮している。
デジレーは、まるで相手が何かを感じる場所を探すかのように指で優しく探り、時にはゆっくりと出し入れし、時には絶えずこねくり回して、時には優しくかき混ぜた……このリズムはすぐにスクルドを征服し、耐え難いものになった。
スクルドはもはや本能的な欲求を抑えることができなかったが、マンションの他の住人に迷惑をかけないように、声を潜めるしかなく、首を振りながら「う」「あ」と喘いでいた。
熱い想いを感じていたデジレーはふと気づいた、目の前にいるのは財団が言う所の神格存在でもなく、普段自分が知っているあの「スクルド」でもない――
彼女はただ特別な力を持ちながらも、愛に飢えた一人の少女に過ぎなかったのだ。
では自分に何ができるのか?
自分にできることはただ……
「うっ……」
「痛かった?」
「ううん……やめないで。」
スクルドは両手を伸ばし、デジレーを抱きしめようとしたが、その意図を汲んだデジレーは、スクルドに自分の頭を抱かせてやった。
その結果デジレーは胸に顔を埋められる幸福を感じられると思っていたが、次の瞬間スクルドはそっと彼女の肩に噛みついた。
「っ……こいつめ。」
デジレーは罰として指の攻撃を加速させた。「グチュグチュ」という水の音が部屋に響き渡り、溢れ出した液体は瞬く間にデジレーの手、シーツそして掛け布団を濡らした。この時、腕の中の少女は泣き叫び、震えていたが、彼女に手を緩めるつもりはなく、むしろ少し勢いを加えた。
突然、スクルドは体をよじらせ、全身を震わせている。ついに彼女は手を離し、恍惚の息を吐くと、決定的な楽園に到達したことを告げた。
「あ……イクぅ……!」
………………
二人は全裸でベッドに横たわり、ぼんやりと天井を見つめていたが二人の体はまだオーガズムの余韻に浸り震えていた。
初めて経験したこの経験の後、二人はただ身を任せそれをやった——カーテンを閉め切ったこの狭い部屋の中で二人は一晩中それを続け、指サックがなくなってもセックスを止めることはできなかった。
この時横になっていたデジレーはスクルドがよく使っているあのシャンプーの、馴染みのある香りを感じ取った。
スクルドの白い髪は彼女の神性の副産物ではあるが、それ以外は普通の人間の髪と変わらない。
――きっと普段からしっかり手入れしているんだろうな……私とは違って、私はそんな時間さえない。
そんなことを思いながら、デジレーはついスクルドのこめかみ辺りに顔を寄せてその香りを嗅いだ。
「……前にオススメしてあげたでしょ?」
「私……買うの忘れてた。」
「大丈夫、少なくとも今回はあなたも私の香りをまとってるからね。」
デジレーは気づいた、にこにこと笑うスクルドの、その視線の中にようやく光が宿っていることに。
――すべてを忘れていられるこんなひと時があってもいいかもしれないわね。
そう思いながら、彼女は左手を伸ばしスクルドの右手と指を絡めた。
「……あっ!」
スクルドは自分が回想にふけって肝心の任務を忘れていたことに気づき、思わず声を上げた。
すると、彼女は背後から殺気を感じ取った。彼女はゆっくりとしゃがんで手にしていた本をカーペットの上に置き、両手を上げてゆっくりと振り返った。
予想通り、図書館の管理者が彼女の知らない武器を構えてこちらに照準を合わせていた。彼は向かってくるスクルドを脅威と見なした――特に彼女の影響でカント計数器が鳴り止まない状況ではなおさらだ。
「私……はぁ。」
「もし人を蘇らせたいなら、来る場所を間違ってるわよ。」
「私はただ死が彼女にどう作用するのかを知りたいだけなのよ。」
スクルドは仕方なく説明した。
何しろ4001の書物が自発的に腐食状態になるのは極めて稀なことであり、それが図書館の管理者も原因を知りたがる理由だった。
そこで運命がこの出会いを導いたのだった。
「その点については君が心配する必要はないよ。」
「財団が……財団がすべてを解明してくれるさ、はは……じゃあ、私は行くよ。」
その後、スクルドが図書館に入ったのと同じように、彼女は図書館から姿を消し、エジプトのマトルーへと移動した。
彼女は海岸に立ち、強くない海風を受けながら、ポケットから腐食した一角のあるその本を取り出した。
「たとえあなたに怒られても私はこうするしかない……デジレー、ごめんね。」
図書館のどこかの無名の本棚で、一冊の本がまだ書き続けられている——
少女は最愛の人のために本全体を持ち出すこともできたが、彼女が持ち去ったのは焦げついた本の一角だけで、それは理由を探すためだった。
彼女には届かない闇の中で、ある声がこう言った。「だからこそ、図書館は彼女を裁かないのだ。」


