SCP-1000-KO
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評価: +66+–x

財団星章

人類の最たる名誉に敬意を込めて

人類の歴史とは、果てなき脅威の刃先に立ち向かって闘ってきた歴史です。

それは我々を跪かせ、砕き、また挫かせました。

しかし、そこから再び立ち上がって踏み出す一歩こそが、真に我々なのです。

貴方は、財団の任務の最前線に立ち、その一歩に身を捧げました。

我々全員は、貴方の熾烈なる献身に大きな借りがあるのです。

人類の守護と、正常性の保護に寄与した貴方の功績を讃え、

我々は、全人類に代わり貴方の名誉を記憶し続けます。

その証として、この星章を授与します。










「財団星章」受勲者に送る退役人員部門のメッセージ





SCP-1000-KOのご案内


英雄に「財団星章」を贈ることができ、光栄に思います。貴方が英雄のご遺族ならば、深く故人への哀悼と尊敬の意を表します。財団は、英雄とその名誉とご家族のために、可能な限りあらゆる力添えをすることを約束します。

私は財団監督司令部退役人員部門のキム・ジョンフェ(Kim Jeonghoe)管理官です。監督司令部のO5評議会議院全員と、退役人員部門一同に代わり、改めて英雄の献身と貢献に感謝申し上げます。

このドキュメントは、「財団星章」について説明し、受勲者にSCP-1000-KOについての必須事項をご案内するために作成されました。このドキュメントのすべての内容は、退役人員部門将校を通しての直接説明を原則としています。もし貴方がそのような待遇を受けることができなかった場合は、ドキュメント末尾の連絡先から退役人員部門にご連絡くだされば、誠意をもって対応いたします。


「財団星章」は、監督司令部評議会総員の名義で授与する、財団の最高等級の勲章です。この勲章は、財団の活動および任務に重大な貢献を残し、または死の危機から数多くの同僚または民間人の命を救い、またはこれに準ずる業績を残した英雄を正しく讃えるために、1944年に制定しました。

財団は、世界から存在を隠す秘密組織であるため、財団の英雄は、本来彼らが得るべき名誉と尊敬を十分に受けることができませんでした。このような状況を非常に遺憾に思い、これを改善するために組織された我々退役人員部門は、英雄に相応しい褒賞と名誉が得られるよう、様々な方案を用意しています。

受勲者およびその直系家族は、財団退役人員部門を通して様々な恩恵が受けられ、代表的には年金や財団施設内の記念事業、また協議済みの国の国立墓地安置権などがあります。より多くの恩恵とその細部案内は、別途資料でご案内しています。


また「財団星章」受勲者には、その証として星章(Star)を授与します。星章は、胸章と感謝状の2種類を提供し、以下の説明内容は両方に同様に適用されます。

「財団星章」は、英雄本人と周辺人物を特定の脅威から保護するよう特別制作しているThaumielクラス異常応用道具であり、SCP-1000-KOというアイテム番号で制作・管理しています。隕鉄と白金、イリジウムを使用し、特定の呪術的吉日に製造したこれら星章には、局地的現実溝を誘発する刻印が刻まれます。この溝はさほど強力ではありませんが、個人に危害を加える類の攻撃を防ぐ効果を発揮するには十分です。

受勲者は、必ずSCP-1000-KOを側に置いてください。自宅には感謝状を配置し、外出時には胸章を携帯してください。服に着用する必要はなく、かばんに入れておくだけで十分です。多少煩わしいことは承知の上ですので、なぜこのような措置を要求するかについての簡単な説明をさせてください。





SCP-1000-KO導入履歴


「財団星章」は、1944年制定以来同じ形状を維持していますが、今のような特殊な目的と技能を適用して制作し始めたのは1999年からです。

その年の春、我々の機動部隊が捕縛したある敵対的要注意人物が、移送過程で失血死しました。自殺でした。現実改変者だった彼は、自身の血と死を代償に、一つの呪詛を地上に遺しました。財団が英雄として尊ぶ人々に向かって発動するように組まれていたその呪詛は、自身の捕縛に功績を挙げて「財団星章」受勲が有力だったある隊員に対する露骨な復讐でした。

小さな事件でしたが、余波は大きかったのです。彼の死から一週間も経たずして、生存していた15人の「財団星章」受勲者のうち14人が亡くなりました。財団構成員が衝撃を受け、士気が下がったのは当然のことでした。残り1人を必ず守り、なるべく早く呪詛を止めなければならないという監督司令部の決定に従って、急ぎチームを結成しました。

幸い、残り1人の健康状態は良好でしたが、亡くなった14人の死亡原因への疫学調査結果は悲観的なものでした。明らかな異常の影響が確認され、またその現実改変は物理法則レベルで実行されていました。この呪詛を中断させようとした弛まぬ努力の成果は微々たるものでした。


対応チームは、直ちに2つの研究を始めました。1つは、この呪詛の作動方式をより確実に探求し、防衛手段を確立すること。もう1つは、生存した1人の受勲者にどのような特異事項があるかを確認することでした。驚くことに、2つの研究は1つのものを指していました。彼が朝鮮戦争時に記念物としてもらった遺物が、呪詛の作動を効果的に妨げていたのです。古王朝の対超常機関で特殊制作した刀剣が、現在までその役割を果たしているというのは、様々な点において驚くべき発見でした。

数か月にわたった分析、実験と資料調査を通して、我々は遺物の組成と機能を突き止めることができました。それは、古典の陰陽五行体系における邪を辟する陽気を込められるように考案された四寅剣1であり、その中でもより具体的な防衛機制を搭載している独特な遺物でした。象徴的日付に制作することにより、剣に込められた純陽のエネルギー自体もまた、呪術的相互作用に対する強い抵抗力を有しますが、純陰の性質を有する隕鉄で作られたこの剣には、2つのエネルギーを反発させ、一種の能動的無力化力場を開くアナログ回路が刻印されていました。現代超常科学では「局所現実溝」と呼ばれるものであり、これを人工的に制作する技術は極めて稀です。

捜索の末に見つけ出した資格ある職人と、弛まぬ努力の末に復元した製造法のお陰で、SCP-1000-KOは奇跡的にも財団が持続的に生産することができるThaumielオブジェクトとなりました。しかしそれにもかかわらず、制作するためには希少材料の隕鉄を製錬しなければならず、また作製できる時間も12年のうちたったの2時間であるため、その数量は極限られます。

円盤型に鍛造して刻印を終わらせた隕鉄に、白金-イリジウム合金を着せて八芒星形に成形すれば、今ご覧になっている胸章および感謝状のSCP-1000-KOが完成します。本来の開発目的である1999年の呪詛を防衛できるのはもちろんのこと、個人レベルで遭遇しうる非物質的異常脅威の大半を拒否することができるSCP-1000-KOは、その希少性に相応しい性能を有する防衛道具といえます。





SCP-1000-KO使用案内


感謝状に使用したSCP-1000-KOの効力範囲は、最大半径500 mにまで及びますが、効果を保証できる有効半径は約200–300 mです。要請があった場合、家庭内の感謝状の配置に適した場所を退役人員部門側から確認することも可能です。

胸章に使用したSCP-1000-KOは、半径50 mほどの効力範囲を有します。利便性を考慮して大きさを調整し、また後ろにピンがあるため、襟や胸元に容易に付着することができます。もし紛失した場合は、なるべく再発給するように努めていますが、以前の生産時期に造ったものの在庫が切れた場合は、やむを得ずご提供できない場合があります。また、外出中に紛失した場合、防衛効力の喪失による被害の危険が大きいため、なるべく紛失することのないようにご留意願います。

先に説明しましたように、SCP-1000-KOは英雄が常に側に置いておくものであるため、両方の星章には非常通報機能を追加で搭載しています。感謝状の場合は、後ろのボタンを操作してください。胸章の場合は、服に装着している状態から強く引き剥がしてください。もし、異常脅威および敵対的要注意団体に遭遇し、あるいは一般的な防犯危機に晒された場合、ためらいなく使用してください。英雄の居住地付近の財団基地と民間政府の治安施設には、当該機能への協議をすでに済ましており、状況と時間に関わらず即時的に信号の発源地に迅速対応チームが出動します。

年に一度、我々退役人員部門側からご自宅に訪問し、SCP-1000-KOの動作をチェックしています。現実溝強度の低下状態と、非常通報機能の電力源であるEVATTERYの寿命状態を点検するものですので、訪問に予めご了承願います。日程に支障がある場合、当年内に再調整するか、翌年に延期することもできますが、安全のためになるべく毎年点検することをおすすめします。また、数量管理の問題から、6年以上は延期できかねます。

英雄が殉職または逝去した場合にも、「財団星章」は同様に授与・提供されますが、ご遺族の意向に応じて返納する場合は、代わりに同一形状のレプリカを支給していますので、ご相談がある場合は退役人員部門にお問い合わせください。返納したSCP-1000-KOは、装飾物を取り除き、機動部隊用の戦術保護装備として活用します。





おわりに


以上で「財団星章」とSCP-1000-KO星章に対する十分な説明になったと思います。「財団星章」は、我々が讃えることができる最高の名誉であり、SCP-1000-KOはそのような英雄に我々が贈ることができる最善の敬意です。


呪詛によって「財団星章」の授与が中断されたときは、こういう話も成されていたのです。功労者を英雄視する受勲制度を廃止するか、死後に叙勲すればいいだけではないか、と。そうすればこの呪詛の対象者が生まれないからです。しかし、財団が英雄を想わなければ、誰が人類のためにヴェールの向こうで献身しようとするでしょうか。これは一種の宣言的問題です。財団が異常の脅威に屈して彼に贈られるべき名誉を度外視するか、それとも安くない費用を払ってでも我々の方式を守っていくかの問題なのです。

我々は、当然の選択をしました。SCP-1000-KOは、本来の開発目的に従い「財団星章」受勲者のための星章として最優先で割り当てています。これは、英雄から一生をかけた献身を受けた財団と人類が報いるべき最低限の道理です。


財団は、英雄とそのご家族に常に深く感謝を示し、英雄が財団に残るか引退するかに関わらず最高の待遇をすることを約束します。以上をお読みいただいた上で、説明の不足や使用上の不満がございましたら、いつでも下記連絡先へお問い合わせください。




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財団退役人員部門

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