SCP-4246

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アイテム番号: 4246
レベル3
収容クラス:
esoteric
副次クラス:
archon
撹乱クラス:
amida
リスククラス:
caution


特別収容プロトコル: SCP-4246現象の完全な収容は現在実行不可能です。このアノマリーの妨害もしくは終了の努力は正常性の維持に有害なイベントを引き起こす可能性があるという仮説が提唱されています。SCP-4246-1及びその同調者による主張の信憑性を能動的に毀損する欺瞞情報キャンペーンが維持されなくてはなりません。そのような主張はフィクション作品、精神病の結果、あるいは宗教的迷信として却下されなくてはなりません。SCP-4246-1(及び非異常性の関係者)のコミュニティやカルトは綿密に監視されなくてはなりません。

SCP-4246-1タイプBは財団及びその内部の活動について知識を得る超自然的な能力を持つため、彼らを可能な限り速やかに確保及び収容することは最重要項目です。SCP-4246-1タイプB実例はサイキック抵抗ヒューマノイド収容セル1に捕縛、収容しなくてはなりません。SCP-4246-1タイプBは、SCP-4246-2やSCP-4246-3のようなSCP-4246送信機の位置の測量時(もしくは近接時)には、彼ら自身の安全のために物理的に拘束しなくてはなりません。SCP-4246-2およびSCP-4246-3、またそれらの製作者の存在は、必要なあらゆる手段を用いて公衆から隠蔽されなくてはなりません。SCP-4246-3の場合、暫定収容エリア-48が建設され、維持されなくてはなりません。サイト管理者の認可のない場合、SCP-4246-3内に入ることを許可される人物は、機動部隊イプシロン-19"精神病棟"の構成員のみです。

説明: SCP-4246は主として夢、幻覚、妄想、海洋及びその内容物に関連した物事への執着といった病的な心理状態として発現します。SCP-4246を発症した人物はSCP-4246-1に分類され、異常な神経病症状の進展といった大きな行動の変化を呈します。SCP-4246-1の殆どは、結果として彼らの異常な体験をある種の天啓や秘術的な知識をもたらす精神的な心象と解釈し、結果的にカルトまたは関連した組織の創設を行います。

SCP-4246を無関係な体験と鑑別するための最も直接的な相違点は、エピソードや反応の不可解な共通性です。よく報告される要素には以下のようなものがあります。

  • 不規則に広がった巨大な海底都市のビジョン。窓のない構造物は非ユークリッド的な建築様式を示し、なめらかで継ぎ目がなく、ガラスのようで黒い素材で構成されています。
  • おそらくは人間の視覚スペクトラムを超える、名状しがたい色を呈するサンゴの庭園のビジョン。
  • しばしば自らを危険な状態に至らしめるほどの、自らを海水に浸したいというコントロール不能な心理的衝動2
  • 起源、文脈ともに不明な記号群を含んだ幻覚。通常視界の短い、一瞬の閃きとして出現し、視界辺縁部に次第に消える残像を残します。これらのビジョンは目眩、空間失調、外傷後ストレス、精神異常、躁病及び/あるいはうつ病、殺人/自殺念慮及び行動、さらなる幻覚3を引き起こすことが知られています。発症した人物は家族や友人を、不明瞭にもかかわらず、差し迫ったものとされる大災害から「救う」ために殺害することが知られています。
  • 幻肢痛4に苦しむ人が表現するものに似た感覚と身体完全同一性障害5。しかしながら肉体的には健常な人物が、そもそも存在していたこともない肢を喪失した感覚として発現しています。発症した人物はこの感覚は理屈に合わないものであり、人間は(通常は)4本の手足を持つものであると理解していますが、この理解にもかかわらずこの感覚を体験し続けます。
  • SCP-4246-1の大部分は海洋にて溺れることにより結果的に自己終了します。全員がそうしたいという衝動に苦しんでおり、抵抗できるものは少数です。

SCP-4246-1はタイプA、タイプB、タイプCのバリエーションに分類できます。タイプAの人物は最も多く、一般的に上述の症状の1つまたは複数を呈します。何人のSCP-4246-1タイプAが存在しているかは不明ですが、SCP-4246への彼らの反応は一般に自制されており、欺瞞情報の流布により容易に打ち消すことができます。

急激に影響された人物は通常の知覚からは隠された情報を発見する能力、及び対象の思考や記憶の超常的な知識といった、超感覚的知覚(extrasensory perception: ESP)を発現します。これらの人物はSCP4246-1タイプBに分類され、数十年の研究の結果、サイ-陽性(非サイコキネティック)受動的受信者──意図せずともESPを通じて情報を受信するが、能動的に中継することはできない──であると結論されました。

SCP-4246-1タイプCに関する情報には、レベル4クリアランスもしくは覚醒せし夢見人計画Project: Awakened Dreamer管理者ジョアン・ヘンリケ博士の認可が必要です。

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ジョセフ・アドラー、宇宙的智慧の団の指導者

SCP-4246現象を目録化し、説明しようとする試みのうちで、知られている限り最初のものは、英国のオカルティストであるジョセフ・アドラー(1833~1921)によるものです。彼は19世紀後半から20世紀前半のオカルト、形而上学、および自然科学では説明できない現象の研究と実践を行う組織であった宇宙的智慧の団Hermetic Order of Universal Wisdomの指導者でした。彼の著書である「水没せし王国、あるいは原初の仔の永遠の夢The Drowned Kingdoms, or The Eternal Dreams of the Firstborn」では、アドラーは彼の生涯に渡るビジョンと、彼が「原初の仔Firstborn6と呼ぶ長く忘れられた種族の遺跡の「幽界的な」探索について論じています。失われた世界や文明に関する他の主張(当時はありふれたコンセプトでした)と異なり、アドラーの著作には多数の他のいわゆる「夢見人」(SCP-4246-1タイプA)のインタビューが含まれ、異常な現象に根拠を示し、さらにプレートテクトニクス7、進化論、ミーム学、物理学のような概念を論じて科学的で正確な結論を導いています。

1920年10月29日、アドラーと20人の彼の信奉者は、「原初の仔」についてさらなる知識を得ることを求め、「集団幽界投射astral projection8」を試みました。試みは3名の心筋梗塞(一般的に心臓発作として知られる)と2名の頭蓋内出血(非外傷性)による死亡、及び4名の自己終了(方法は様々)をもたらしました。アドラー自身は結果的には生存しましたが、恒久的に視力を失いました。

翌日、ジョセフ・アドラーを財団の保護下に置くことを目的として、工作員がブロードムア病院に到着しました。彼は病室で不応答状態で発見され、後に死亡が確認されました。遺体は解剖のためヒューマノイド収容サイト-744に運ばれました。アドラーの死因は確定できませんでしたが、暫定的に未治療の肺炎が外傷により悪化したためと考えられました。

アドラーの所有物の中に、不明な場所を描写した地図の未完成の下書きがありました。一部分のみが描かれた陸地は、明白な海岸線が既知の場所のいずれとも一致しなかったこと及び、下書きそのものの縮尺が不明であったことから、当初は未発見の島であると考えられました。この島を発見しようとするあらゆる試みは失敗し、地図は1956年まで無関係なものとして放置されました。

特別収容プロトコルとして、SCP-4246-1タイプA実例が追跡、監視され続け、SCP-4246-1タイプB実例はヒューマノイド収容サイト-744に確保され続けました。財団のSCP-4246現象への理解は長らく変化しませんでしたが、1954年、チャールズ・ベイカー博士がSCP-4246-1Bのメイナード・シジウィック試験結果に特定のパターンを見出し、SCP-4246に影響された人物は真にサイ陽性なのではなく、彼らは外部の力により単に送られた、および/あるいは移動させられた情報を受信しているのみであるという仮説を提唱しました。この仮説の検証には、新たな情報の提示に対しての、失敗と成功のタイミングを考慮に入れる、新たなサイ評価法の開発が必要でした。

SCP-4246-1タイプBは情報取得のために比較的近傍に対象がいることを必要とすることが発見され、このことは移動される情報は元来の位置から離れるのに応じて劣化すること、あるいは情報源(精神)の数に依存し移動距離には依存しないことを示唆しました(後者の場合、SCP-4246-1タイプBを地球上の反対の位置に配置したならば、SCP-4246の波が通過した後、情報を希釈する他の精神が存在しないなら、互いの精神を明瞭に読み取ることが可能と考えられます)。

タイプ-B実例らとのインタビューの際、インタビュー担当者が質問/回答をあらかじめ知っていた場合と、知らなかった場合の事例の間で、大きな違いがあることが判明しました。前者の事例では、SCP-4246-1タイプBはインタビュー担当者の持つ情報を把握することが可能でした。しかしながら後者の場合、1~12秒の遅れが生じました。同時に複数のインタビューを行うことにより、研究チームはSCP-4246現象はその発信源からサイト-744に達するまでおよそ12秒を要すると結論しました。このことはベイカー博士の仮説は正しく、SCP-4246は電磁放射よりも遥かに遅い(もしその発信源が妨害されておらず、地上にあるならば)が、情報の移動/増幅を引き起こし、不特定多数の人物により(様々な程度で)受信されるに十分な能力がある、不明な波長の周波数のようなものであることを示唆しました。

チャールズ・ベイカー博士の声明:

Xに発信源を持つSCP-4246が速度Yで移動し、サイト-744に12秒で到達する。私はこれはSCP-4246-1タイプBを世界の様々な場所の多数のサイトへと移送し、再度実験を行う事により解くことができるという仮説を提唱している。仮説上、新たに"認識するまでの遅延"を求めることにより、SCP-4246現象の発信源となる場所を測量する助けとなるだろう。

その実験は再度、既に記述したように行われたが、結果は予測外の問題を明らかにした。当初の仮説はSCP-4246の発信源は1つであるという想定のもとに予想されたものだったが、実験結果はSCP-4246は複数の場所から中継されていることを示し──我々の研究を遥かに困難なものとした。

しかしながら、我々のデータからは1つの重要な詳細が得られた。遅延時間は海洋に近い地点では劇的に減少した(内海や淡水にはそのような効果はなかった)。理由は不明だが、大西洋は比較的長い遅延(およそ8秒)をもたらし、太平洋は最も短い遅延(およそ2秒)をもたらした。

これだけは言えるだろう、SCP-4246の発信源は海にある。

ベイカー博士の研究と並行して、SCP-4246-1実例間の症状の類似性についての研究が行われました。ステファン・ガートナー博士に監督された研究により、特定の、しかし以前には記録されていなかった、芸術性の高いSCP-4246-1でしばしば発現する習性が見出されました。これらにはジョセフ・アドラーによる未完成の地図の下書きに似た描写が含まれていました。推定12000の特徴ある絵画が比較され、(アドラーの下書きと共に)組み合わされ、複雑な都市や地理学的な特色を示す完全な地図が作成されました。仔細まで卓越した描写があったにも関わらず、地図のおよそ20%は空白でした(概ね"C"字型をしており、中央やや左寄りにある)。詳細の大部分は当初は水と仮定された地域に書き込まれ、多くのものがアドラーの地図は島というよりも湖を描いたものだという仮説を抱きました。

1956年、財団がプレートテクトニクス理論を受け入れ始めた頃、SCP-4246現象の研究者は、アドラーの地図の完成版のこれまでの解釈全ては誤りであり、地図の空白部分は古生代後期から中生代前期に存在したパンゲア超大陸を描いたものであると気づきました。反面、地図の詳細に描かれた部分は、海底──予想もできなかった、しかし否定できない文明の痕跡を完全に備えた──を描こうと意図されたものでした。

ステファン・ガートナー博士の声明:

ひとつづつ、パズルのピースのように、アドラーの地図は1ヶ月の苦難に満ちた努力のあと完成した。当初、我々はどう考えればよいかわからなかった──完全なイメージは、完成してもなおSCP-4246-1の集合無意識から生まれた漠然とした夢の光景であるかもしれないと。しかし科学的なコンセンサスは急速に不可欠な味方となった。プレートテクトニクスの結論は、さもなくば何十年も悩んだかもしれないパズルを解いたのだ。

SCP-4246-1についての私の研究の一部として、私は毎週のインタビューにこの地図を導入し、この地図が何かわかるかと質問した。彼らの反応は息を止めるほどの恐怖から、多幸感に至るほどの興奮まで様々であった。これが彼らの夢に取り憑いた世界なのだ。

しかし、何故であろうか?

アドラーの地図はテクトニクスのプレートに応じて分割され、現在の大陸の配置に合致するように並べ替えられました。ベイカー博士の認識するまでの遅延実験からのデータを用い、財団はSCP-4246中継の最も可能性の高い場所を推定することができました。これらの中継装置はSCP-4246-2に分類されました。

さらに18のSCP-4246-2実例が存在しうる場所があり、その総数は21になります。これらの中継装置はその現在の地理上の位置に明白なパターンもしくは利点が無いように思われます。しかしながら、3億年前のパンゲア超大陸が存在した頃の地図に挿入すると、SCP-4246-2は海洋上にて到達範囲を最大化するパターンを形成し、結果的に何らかの知性によるデザインがSCP-4246アノマリーの背後にあることを示唆します。

ジョアン・ヘンリケ博士はSCP-4246-2に関する未だ残る疑問への解決を提案しました。SCP-4246-1タイプB#0027のコメント15を参考として、彼女はSCP-4246の製作者はSCP-4246-2の存在を次元操作により意図的に隠蔽したという仮説を提唱しました。これらの場所を再調査した結果、カント計は安定して周辺環境に関して60ヒュームの相違を記録し、高い次元不安定性を明らかにしました。ヘンリケ博士はさらに、SCP-4246-2はSCP-4246周波数を受信して中継できる一方で、何らかの未知の方法で基底現実外へと事実上安定して接続されているという仮説を提唱しました。

SCP-4246-2を適切に調査するために、3台のスクラントン現実描(SRA)が海中環境に耐えられるよう改造され、SCP-4246-2Aの推定位置の周辺に三角形に設置されました。1965/08/07、0900時、SRAは起動され、高さ600メートルの、平滑で継ぎ目のない黒い素材で構築された、4重螺旋型の構造を出現させました。物体は基底現実に1分26秒間繋ぎ止められましたが、その時点でおそらくは次元繋留過重イベントによりSRAユニットは破壊されました。翌日0700時に、SCP-4246-2Bに対し2度目の試みがなされました。同様の結果となりましたが、持続時間は55秒でした。さらなる試験は仮説が修正され、統計的に予想されるさらなる財団の資産の喪失は受け入れがたいと考えられたため禁止されました。他のSCP-4246-2も2Aや2Bと同様の構築を持つと想定されています。

現在の根拠に基づき、SCP-4246は全世界を覆うネットワークとして機能するという理論が提唱されています。当該アノマリーからは目的と思われるものが見出されていないため、その目的が不明となっています。SCP-4246の影響のうち観察可能なもの(SCP-4246-1を通じて)はさらなる大規模な現象の意図しない副作用である可能性があります。もしもSCP-4246-1を作り出すことがSCP-4246-2の製作者の本当の目的だったとしたら、更に簡素な方法(例えばミーム)で達成できていたでしょう。

ニュースメディアの定期的なスキャンの際、南極大陸の異常な地震活動の報告が発見されました。財団に関連があるのはその発生時間でした。1965/08/07、0900時に1分26秒、1965/08/08、0700に55秒間であり、SCP-4246-2AとSCP-4246-2BのSRA現実繋留と一致していました。2つの地震イベントの震源は南極の氷河の下、南緯79度西経172度でした。機動部隊デルタ-21"忌まわしき雪男"の工作員がこの地点へと派遣され、以前には記録されていなかった施設を発見しました。

施設はナチスドイツにより建設、運用された前哨基地であり、損傷し放棄されたと判断されましたが、その理由は一見してはわかりませんでした。直径1キロメートルの穴と工業的な採掘設備は大規模な発掘プロジェクトであることを示し、後に公式な文書により確認されました。建造物を調査し、それらが無人であることを確認したあと、MTFデルタ-21は居住施設を確保し、財団の研究者の到着を待ちました。

回収された文書により、採掘の計画はアーネンエルベ・オブスクラ軍団16の失われた文明と思われるものの証拠を回収する作戦の一部だったことが確認されました。アーネンエルベ・オブスクラ軍団はSCP-4246アノマリーに少なくとも1930年代前半から気づいており、財団に感知されずに当該事象への独自の研究を進めていました。SCP-4246-1の分析とそのビジョンを通し、彼らは南極のこの地点に何らかの重要性があると推測し、財団より以前にこの情報に取り込むことができました。彼らはこの理論上の文明を何らかの「支配種」とみなしていましたが、この結論は完全に誤った疑似科学もしくは人種差別主義的信仰に基づいています。

不運なことに、彼らの研究は意図的に破壊され、現存する文書には計画については曖昧な記述しか見つかりませんでした。採掘作戦の背後には切迫性があったと見受けられることとあわせ、投入された資源の量は、SCP-4246に学術的興味以上のものがあったことを伺わせます。アーネンエルベ・オブスクラ軍団の最終的な目的はアノマリーの兵器化であったと考えられますが、彼らがどのように完遂しようと計画していたかについては不明なままです。

基地全体を通して、散乱した薬莢や凍った遺体などの紛争を示すものが発見されました。ドックは破壊され、船はすべて意図的に沈められ、発掘のための機械は妨害工作され、ディーゼル燃料を抜かれていました。日誌の記述および散乱したメモには、労働者とアーネンエルベの監督者たちの間に次第に敵意が高まったことが描写されていました。

発掘計画は結果として氷の下の人工構造物の存在を突き止めていました。SCP-4246-3に分類されたこの構築物は、非ユークリッド的構築を呈し、異常に強固で継ぎ目のない素材で作られていました。この素材の化学的分析では、炭酸カルシウム、キチン、火山ガラス、マグネシウム、鉄が検出されましたが、研究室内でこの素材を複製する試みは失敗しました。この素材のスペクトル解析では、人間の可視スペクトル外の周波数の光を知覚できるもののためにデザインされた、常に変化するシンボルの存在を明らかにしました。

SCP-4246-3は音声に異常な影響を及ぼします。その内部で発話された囁きは、反響し、ボリュームを上げます。1秒間の発声はSCP-4246-3を通して5分弱共鳴します。遺跡の近くにいる人物は、近くにいる人物の思考を聞くことになります。暴露が続くと、記憶のオーバーラップが生じることがあります。例えば、パートナーと同じ妻を共有していると信じるようになった財団の工作員がいます。 思考と記憶は、影響された人物が精神障害もしくは緊張病になるまで曖昧になり続けます。幸いにして、これは初期ならば記憶処理の適用により修正することが可能です。

当該遺跡の探索は多数の急な段差や傾斜、加えて内部で発生する激しい知覚異常のために困難であると判明しました。フジツボや同様の非移動性(固着性)生物の存在は、構築物の全てではないとしても大部分が新生代氷河期(3390万年前)以前は海中にあったことを示しています。SCP-4246-3の異常な影響に対する防御は知られていないため、人員の暴露時間を制限する必要があります。このことは、結果的に遺跡の大部分を到達不可能にしています。地面貫通レーダーによると、SCP-4246-3複合体は地表に822km2、ニューヨーク市よりも広く広がっていることが判明しました。

SCP-4246-3の多様なトンネルのうちひとつから、日誌が回収されました。署名はありませんでしたが、内容からドイツ人労働者の1人のものであることが示唆されます。内容の一部は以下になります:

あいつらは俺たちを奴隷みたいに働かせるが、目的については話そうとしない。あいつらは祖国のためだと言うが、何の説明もない!俺はSSは最高のドイツ人の集まりだと聞いてきたが、俺はあいつらを信用できねえ。あいつらは奇妙で、俺たちの仕事のやり方を否定的に見ている。

俺はヨハンの声を聞いたがあいつの口は動いていなかった。俺はお袋を思い出した。俺たちがいなくてどれほど悲しいだろうか。俺のお袋は死んだしヨハンは俺の兄弟じゃねえ。何だこれは?

ここに来てから変な夢を見るが、俺だけじゃないようだ。俺たちはみんな氷の下の黒い街を見ている。アダムより古い王国を。

石が俺たちに歌いかける。
俺たちは聖なる土地を侵している。
こんなことは続けてはならない。

計画が実行に移された。俺たちは神々が俺たちに見せたものをあいつらに見せる。
黒い街は光と共に生きている──なぜあいつらには見えないのか?
あいつらもその美しさがわかるようになるだろう。だが俺たちは戻れない──総統がここをダメにする。
誰もこの凍った地を生きて離れてはならない。

機動部隊イプシロン-19「精神病棟」が探索と内部の地図作成のためにSCP-4246-3へ動員されました。MTFイプシロン-19は多くの訓練、精神修練、および外科的強化17によりテレパシー、認識災害、そしてミーム的アノマリーへの耐性を身につけています。

SCP-4246-3の内部の多くは浸水しており、大部分の区画への到達のためにはダムや排水システムの設置が必要でした。SCP-4246-3の非ユークリッド的構造と迷宮的な垂直のシャフトはリペリング装備と技術を必要としました。8年間の探索と様々なベースキャンプの設置により、MTFイプシロン-19はSCP-4246-3の探索を終えました。結果として設置されたロープとアンカーのネットワークは最小限のリフトシステムを作るために使われ、財団が更に効率的に職員と補給物資を複合体内部を移動させることを可能にしました。MTFイプシロン-19のメンバーのみが複合体内部に安全に留まれるため、研究は映像フィードのライブ中継により遠隔的におこなれました。

SCP-4246-3の最深部には推定容積720,000 m2の球形の空間があり、SCP-4246-4を内包しています。SCP-4246-4は主にニューロンとグリア細胞──あらゆる自然発生した地球の生物種の脳に見出される2種類の細胞の大分類です──で構築された有機的な塊です。これらの細胞は明白な保存手段を欠いているにもかかわらず生きており、クラスター全体を通して青い血液(ヘモシアニン)を運ぶ血管が走っています(閉じた循環系の存在を示唆)。SCP-4246-4本体は水中に沈んでおり、半透明のドームに守られています。

徹底した分析の後、SCP-4246-4はその不自然なサイズと複雑さ18にもかかわらず、完全に機能する脳であると結論されました。現在はSCP-4246はSCP-4246-4の神経発振(脳波)と、世界中での、そして潜在的にはそれ以上での受信とさらなる中継のために設計されたSCP-4246-2により引き起こされているという仮説が提唱されています。SCP-4246-4はこの脳波をSCP-4246-2(強い受信機と中継機)および全ての生物のニューロン(弱いが遥かに多数の受信機と中継機)に構築されるニューラルネットワークを通して世界中に拡散していると見られます。SCP-4246-4は理由は不明なれど、結果として地球全体を連続的なサイクルでスキャンし、情報を収集していると考えられています。したがってSCP-4246-1は、その異なった脳を通じ、この情報の一部をフィルターのように収集し、意図しない汚染により数十年かけて精神の不安定さが進行するという仮説が提唱されています。


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